キリン、ブルワリー11社や市と連携
日本のビール発祥の地である横浜。現在では全国有数のブルワリー数を誇るこの街を、クラフトビールで盛り上げる。
キリンビールではビールを通じた街の魅力発信へ、10月に横浜市と連携協定を締結。市内のクラフトブルワリー11社などと連携した街づくりの新組織「Yokohama クラフトビールアソシエーション」を11月13日に発足させた。
1869(明治2)年に日本で最初のビール醸造所が開設されたことで知られる横浜。初期の醸造所のひとつ「スプリングバレー・ブルワリー」の志を引き継ぐクラフトビールで市場をけん引するキリンも、現存の同社拠点では最古の横浜工場を構える。
「クラフトビールといえば横浜!と言われることを目指し、市民に愛されるクラフトビアシティにしたい」。13日に同工場で行われたメディア向けイベントで、同社クラフトビール事業部長の大谷哲司氏が宣言した。
アソシエーションでは、クラフトビールを通じた街の魅力化に向けた活動を展開。マップの制作やブルワリー同士の勉強会などを予定するほか、コラボ商品の開発やイベント実施も検討する。
まずは横浜市民にクラフトビールにもっと愛着をもってもらい、クチコミの広がりを促進。観光客の誘致にもつなげる考えだ。
この日は横浜ビール醸造所の高橋智己代表も登壇。
「最初にご提案いただいたときは、キリンのような大手がうちのような中小に?と正直びっくりした。でも横浜工場の皆さんと話して、そんな境界線は『ビールが好き』ということだけで簡単に超えられるのでは、と感じた」と話す高橋氏。
キリンの大谷氏も「われわれもクラフト事業をやっているが、横浜ビールはクラフトの知識や経験で圧倒的に先輩。それでも共通項であるビール愛さえあれば、なんとかなるといつも思っている」と応じた。


