THE MATCHA TOKYO社は5日、JR原宿駅前にオーガニック抹茶ブランド「THE MATCHA TOKYO」の旗艦店「THE MATCHA TOKYO HARAJUKU」(東京都渋谷区)をオープンし、海外で抹茶模倣品が横行する中、碾茶(てんちゃ)でつくられた“本物の国産抹茶”の魅力を世界へ発信していく。
4日、内覧会で取材に応じた長田昌宏社長は「ニューヨークやロンドンなどで抹茶を飲んでもほとんどおいしくない。日本の抹茶は、海外では絶対に飲めない素晴らしいものであることを本当に知っていただきたい」と語る。
抹茶の原料となる碾茶には、摘み取り前に日光を遮ることで旨み成分であるテアニンを多く含んでいるのが特徴。

抹茶は碾茶を石臼で挽いて、まるごと食すものとなることから、お湯に溶けにくい栄養素や健康成分も摂取することができる。抹茶にはテアニンのほか、カテキン、ビタミン、ミネラルなどの健康成分が豊富に含まれている。
海外では、碾茶ではなく、煎茶を石臼で挽いたものなどが抹茶として売られているケースが多いという。
旗艦店は、最高品質100%オーガニック抹茶を使用し、健康と美容をテーマにした新しいライフスタイルを提案する体感型コンセプトカフェとなっている。

最上階の5階は都市型茶室となっており、国立代々木競技場や明治神宮が一望できる茶室でお点前など日本の茶文化が体験できるようになっている。要予約でドレスコードは設けていない。
4階のヨガスペースではヨガと抹茶ドリンクを組み合わせた新しいウェルネス体験を提供する。ヨガスペースはレンタル可能で、ここで着付け教室などのイベントを開催することもできる。
抹茶ドリンクは、伊藤園と共同開発したパウダーイン・ペットボトルの「MATCHA WATER」(190ml)。

これは100%オーガニック抹茶と山形県鳥海山の国産天然水を原材料に使用した抹茶ウォーターで飲む直前にキャップを回してボトルを振ると完成する。
1階はカフェ受付・物販、2階はカフェスペースとなっており、ドリンクは一番人気の「抹茶ラテ」や原宿限定新メニューの温スムージーなどを多彩に取り揃えている。抹茶スイーツも用意している。
同社社は2018年に創業。現在、世界7 カ国に50のカフェショップを展開している。
「THE MATCHA TOKYO」のブランドは、長田社長が大手電機メーカーに勤める傍ら副業で立ち上げた。

創業の経緯について長田社長は「たまたま静岡の茶農家に遊びに行ったところ“後継者がいない”“投資ができない”というお話を伺い、今後のお茶業界に興味を持った。以来、自分の足で様々な農家を訪問し、抹茶ブランドにビジネス拡大のポテンシャルがあり世界の皆様に求められることを確信した」と振り返る。
原料は現在、パートナーの農家から調達している。








