片岡物産が手がける京都・宇治の老舗「辻利」ブランドの抹茶商品がインバウンド需要を獲得して急伸している。
インテージSRI+抹茶プレミックス1-7月推計販売規模(金額)によると、前年同期比1.4倍を記録した。
「4月末~6月末まで供給はタイトで商品によっては出荷制限をかけさせていただいていた」(片岡物産)という。
一番の牽引役は「抹茶ミルク お濃い茶仕立て」。同商品は、お湯に溶かすだけで、濃いめの味わいの抹茶ミルクを手軽に楽しめる商品。2017年に季節限定商品として発売開始して以降、通年商品化。
一昨年頃から引き合いが強まり、昨秋にリニューアルを実施して勢いが加速したとみられる。
定番の「抹茶ミルク」に比べて導入店舗数は少ないものの、訪日外国人には「抹茶ミルク お濃い茶仕立て」の人気が断トツだという。
「来日して、抹茶関連の商品を購入してお土産として持ち帰る方が増えている。特に海外の方は、より濃い抹茶の味わいを求める傾向にあるようだ」とみている。
リニューアルでは一番茶の割合を増やし抹茶本来のおいしさを表現。さらに、異なる抹茶を組み合わせて奥行きのある味わいへと磨きをかけた。抹茶の味わいをしっかり感じられるようクリーマーの割合も調整した。
そのほか、「抹茶ミルク」も同期間、1.2倍に拡大。「さらっととける抹茶」も好調に推移している。同商品は、水や牛乳によく溶け本格抹茶や抹茶ラテが手軽に楽しめる点と、甘さがないため汎用性があり料理や菓子づくりなどにも適している点が好調要因となっている。


