藤徳物産 コメに焦点 代替提案や酒米の試食も 岡山で展示会

藤徳物産は10月9、10の両日、コンベックス岡山(岡山市)で展示会「フジトクビッグフェア」を開いた。341社が出展し、得意先220社・約510人が来場。出展社の内訳は、食品164社、酒類66社、低温105社、ペットフード6社。展示会期間中(10~12月)の売上高は151億円を予定する。

「食のチカラでつなぐ地域の和」をテーマに、部門ごとに特設ブースを設け、それぞれが企画を展開。加工食品ではカレーとシチューを使い、コメの代替メニューを紹介した。コメを減らしマロニーを使ったマロニーカレー、パンで食べるシチューフォンデュなどを提案。「実際に食べると、思った以上に満足感が得られると好評だった」と担当者。

酒類もコメに焦点を当てた。酒米として知られる山田錦と雄町を炊いて、ご飯として提供。コメの高騰と直接関係はないが、「地元の酒米が持つ価値を知ってもらうとともに、まずは日本酒に興味を持ってもらいたい」(営業統括部)と狙いを話す。また、市場が広がるノンアル缶チューハイの飲み比べも行った。

このほか、低温食品は冷凍シュウマイ5種類の試食、ペットフードはNB菓子とのコラボ商品を実際の菓子と食べ比べ、食感や味の違いを伝えた。

各部門のメーカーブースには新規の企業も多く並んだ。飲食店向けにコーラやジンジャーエールのシロップを提案したスミダ飲料。「ロスも抑えられコストダウンが図られる。国産のシャインマスカットベースなども用意し、ご当地フェアなどで単価アップにも貢献したい」と意気込む。

渋江透社長は今回の展示会について「食べ比べ企画や新製品などの試食に力を入れた。商談は夏に終わっているかもしれないが、この展示会を棚に並ばなかった商品をもう一度推す機会とし、これからの商戦を一緒になって盛り上げたい」と話した。