流通・飲食小売ファミリーマート インフレ下の成長モデルに転換 省人化と加盟店利益を追求へ 上期は最高益達成

ファミリーマート インフレ下の成長モデルに転換 省人化と加盟店利益を追求へ 上期は最高益達成

ファミリーマートの細見研介社長は10月8日に行われた上期決算説明会で、「人件費もかけながら日販を追いかける時代は終わった」と述べ、物価上昇に伴うコスト増や人手不足が続くなか、効率的な店舗運営と加盟店利益の拡大を最優先課題に掲げた。

上期(26年2月期)の連結事業利益は617億円(前年同期比19.1%増)で過去最高を更新。既存店売上高は4.1%増と堅調に推移し、平均加盟店利益も過去最高となった。

細見社長は「国内外の厳しい経済環境の中で、加盟店とともに“新しい時代のコンビニ”を追求してきた結果、良い勢いを作れた」と振り返るとともに、今後は加盟店が安定して利益を出せる持続的な利益構造が重要になると強調。「ゼロ金利時代のように立地の利便性だけで商品を定価販売して売上を追いかける成長モデルは、インフレ下では通用せず、加盟店ごとの収益性や効率を重視した運営を優先する」と説明した。

デジタル活用で“メディア型コンビニ”へ

具体的な柱として、AIやデータを活用した省人化や店舗ごとの品揃え最適化に加え、「メディア型コンビニ」としての付加価値創出を進める。

「消費者にどのように付加価値を感じてもらうかが重要。次の成長の柱として“メディア化”を模索しており、ここ数年で確かな手応えを得ている」(細見社長)。全国に約1万500店舗設置済みのデジタルサイネージ、自社アプリ「ファミペイ」、ECサイト「ファミマオンライン」、新たな金融サービスプラットフォーム「ファミマ・マネーライフ」などを通じ、リアルとデジタルを融合した独自の価値創出に取り組む。

店舗出店については、コロナ禍の3年間で多様なトライアルを重ね、通常店舗以外にも様々な出店形態が可能であると判断。不採算店の閉鎖がほぼ完了したことから、今後は通常店舗や多様な形態での出店を進め、店舗ネットワークの拡充を図る。

来年の創立45周年に向けては、世界的クリエイターのNIGO氏と協働し、デジタルサイネージや店内コンテンツを活用した新たな価値提案にも取り組む。「加盟店の皆さんと一丸になり、一つでも消費者に新しい体験を届けられれば」と意欲を示した。

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