栗山米菓は米菓ブランド「ばかうけ」で新発想のCM「齧(かじ)りついてる?」を10月6日から放映している。
同CMには、永野さん、モグライダー・芝さん、ラランド・サーヤさんのお笑い芸人3人をお笑いに打ち込む“齧りつく人”として起用。全6篇を用意し、例えば、永野さん出演のCMにモグライダー・芝さんが永野さんについて独白風に讃えるなど、全6篇で出演芸人を別の芸人がナレーションで応援し合う内容となっている。
この意図について、6日、取材に応じた栗山大河社長は「誰かが誰かを褒めるのは、自分が褒められているわけではないのに、聞いていて気持ちがいい。出演していただいた皆さんは、仕事に“齧りついている”方々であり、とてもかっこいい。企業側から魅力を語るのではなく、芸人さん同士で語り合っていただくほうが、説得力がある」と語る。
CMのテーマ「齧りついている?」には、「ばかうけ」喫食経験のない人や「ばかうけ」休眠層へのアピールに加えて、好きなことに打ち込む人や毎日頑張る人への激励の2つの意味を込めた。

全体として楽しさに主眼を置き、その楽しさに寄り添うブランドとして「ばかうけ」を訴求している。
「“たのしい、おいしい、あたらしい”をステートメントに掲げており、CM一つとっても、本当にお客様に楽しく、新しいものであるかを常に考えている。とにかくCMを楽しんでいただき、そこから商品も好きになっていただけたらいい」と述べる。
CM公開に伴い渋谷駅に屋外広告を12日まで出稿し若年層の拡散力に期待を寄せる。
「ターゲット層という考えはあまり持ち合わせていない。拡散力のあるZ世代など若年層に向けてコミュニケーションしていくことで、若年層の拡散から上の世代に波及していくことを想定している」という。

SNSでの若年層の発話から編み出したスローガンは「ま、とりあえず。」。
昨年も同スローガンのもと、楽しさに重きを置いたCMを放映したところ「想定以上に手応えがあった」と振り返る。
井桁弘恵さんをCMに起用した「瀬戸しお」についても「SNSでは熱量のある投稿が多く、ヘビーユーザーに愛していただいているブランドだと改めて実感した。販売は堅調に推移している」との手応えを得る。
ユーザーの裾野を広げるべく、9月22日には「スンスンばかうけアソート」と「スンスン瀬戸しおアソート」を数量限定発売。
同2品は、SNS総フォロワー200万人超の人気キャラクター「パペットスンスン」とのコラボレーション商品となる。
来期(3月期)には、来年発売40周年の節目を迎える「星たべよ」を「ばかうけ」「瀬戸しお」に次ぐ3本目の柱へ育成していく。
