12.8 C
Tokyo
11.8 C
Osaka
2025 / 11 / 19 水曜日
English
加工食品缶詰・瓶詰・レトルト食品大塚食品「ボンカレー」から和風の新商品 コメ高騰・麵市場の拡大・和風やだしに注目した商品増加を受けて開発
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

大塚食品「ボンカレー」から和風の新商品 コメ高騰・麵市場の拡大・和風やだしに注目した商品増加を受けて開発

 大塚食品は9月1日、「ボンカレー」から和風の新商品を発売して食の多様化に対応する。

 新商品名は「旨みを味わう和のボンカレー こだわりだしの和風カレー」。かつお節・昆布・煮干しの3種の和だしとコク深いカレーを調和させて、麺でも飯米でも楽しめる和風のボンカレーに仕立てられている。

 コメの消費が伸び悩む一方で、麺市場や和風製品が拡大傾向にあるとの見立てのもと開発された。

 8月29日、発表会に臨んだ森川慎太郎製品部レトルトチームリーダーは「特に着目したのが(コメの)代わりに麺市場が物凄く拡大し続けている点」と語る。

 森川氏は、外部データを引き、その背景に、コメの消費量がダウントレンドにあり60年間で半分以下になっていることと、昨今のコメの価格高騰が消費低迷に拍車をかけていることを挙げる。 

 加えて、和風商品市場が拡大していることや、だしを切り口にした商品や外食メニューが増加傾向にあることにも着目した。

 「特に今年に入り、主要食品メーカーさまから、和風やだしに注目したカップラーメンやポテトチップス、冷凍食品が続々と販売されており、外食チェーンさまでも和風だしを謳った新メニューが登場した。国内全体で和風や和のだしへの関心が高まっていることが大きく感じ取れた」と述べる。

森川慎太郎製品部レトルトチームリーダー
森川慎太郎製品部レトルトチームリーダー

 同商品は、昨年3月に発売開始したカレーうどん専用の「ボンカレー 旨みを味わうカレーうどんの素」(カレーうどんの素)との差し換えとなる。

 「『カレーうどんの素』はもともとカレーとだしにこだわっていたが、今回、新商品は和風・だしというところを前面に押し出した」と説明する。

 新商品では、和風カレーを好む40-60代女性をメインターゲットに、麺と飯米の両方で楽しめる新たなレトルトカレーとして訴求していく。

 開発にあたっては、だしとカレーのバランスに腐心したという。
 「だし感を本格的に出していこうとするとカレー感が少し薄れる。逆に、カレー感を強くしようとするとだし感が少し薄れしまい、だし感とカレー感の絶妙なバランスが開発で一番こだわった点」と胸を張る。

 希望小売価格は税別260円。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点