尾家産業は9月18日、東京都立産業貿易センター・浜松町館で秋季提案会を開催した。東京会場の出展メーカーは55社。当初の目標830人を上回る992人が来場した。
提案会のトータルテーマは「磨き」。物価高で消費者の選択眼が厳しさを増す中、念入りに準備を重ねた商品やメニューを組み合わせ、洗練された発想でユーザーの課題解決につながる提案を披露した。
特別企画の「匠の技こだわりの逸品」ではメニュー名にもこだわった付加価値のあるメニューを提案。独自価値と価格競争力を兼ね備えたPB品や、簡便調理で幅広いシーンで使える1人前の冷凍おかずの提案も目立った。
関東地区の概況について、松林克次上席執行役員関東統括は「4―8月まで売上高10%増。ヘルスケア、宿泊施設が牽引し、外食も好調に推移している。全社に占める関東地区の売上構成比は高まっているが、さらに伸ばしていきたい」と意気込みを示した。一方で人件費、物流費などのコスト上昇が続き、ユーザーも苦しんでいる。「値上げはしっかりと進めているが、すべて転嫁できているわけではない。ユーザーからはこれ以上の値上げは厳しいという声もあり、対策としてPB品の拡販や付加価値の取れるメニューや季節感のある提案を重ねていく」と語った。
8月から全国15会場で開催している提案会は、東京で11会場目となる。東日本地区の締め括りとして、朝礼では尾家亮最高顧問、尾家健太郎社長があいさつ。出展メーカー各社のトップも多数訪れるなか、通期目標の売上高1247億円達成に向けて、意気込みを示した。