広川 業務平準化と採算販売へ 廣川社長が方針

食品卸の広川(広島市)は今期、「育てよう」をスローガンに掲げ①業務の平準化②採算販売の徹底③人と人をつなぐ――という3つの取り組みに重点を置く。

8月26日、取引先メーカー87社が参加し広島ガーデンパレスで開いた「広栄会」の席上、廣川正和社長が方針を示した。廣川社長はスローガンについて「事業、人材、社内外の関係。これら欠かすことのできない財産を全社一丸となって育む。とりわけ大切なのは一人ひとりの成長だ」と述べ、冒頭の重点課題を挙げた。

前6月期の概況については「減収減益の厳しい状況」と振り返った。昨年4月に広島支店と岡山支店を統合し配送と業務の効率化を図るとともに、取引条件の見直しを進めた結果、減収となった。

営業概況を報告した廣川充明常務は、食品事業の減収と事業清算に伴うコスト、有形資産の管理、新規事業への投資を減収減益要因に挙げた。

今期は「怪獣レモン」ブランドの商品開発、料理研究家「ジョーさん。」との連携など「新規事業に積極的に取り組む」考えで、「前期(90期)までの3年間はより良い事業を効率的に運営するための準備期間、今期からは収益性を強化し創業170年へ向け突き進む」と強調した。