リサーチ・アンド・イノベーションの西村まどかさんが、「CODE(コード)」と称するスマートフォンアプリから収集される毎月約30万人の購買データを読み解き、話題の商品について発売後1週間の初動をリポート。
今回、取り上げるのはサントリーの「-196(イチキューロク)」ブランドに新たに追加された「-196〈レモン〉・〈シャインマスカット〉・〈白桃〉」の3商品。以下、西村さんが語る。
はじめに3商品発売前後のブランド別金額シェアの変化に注目した(図1)。
対象は低アルコール類カテゴリ。「-196」のシェアは、今回新商品の発売前1週間は「キリン 氷結」に次いで2位だったが、7月29日の発売後1週間でのシェア(レシート枚数7万6345枚)は28.3%に達し、カテゴリ1位を獲得した。
特に、今回の新商品である「-196〈レモン〉・〈シャインマスカット〉・〈白桃〉」の3商品が全体の18.4%を占めており、発売初週のシェア獲得に大きく寄与したと言える。
業態別に購買状況を確認すると、主要コンビニでの購入が多かった(図2)。
購入者層については、特に男性40代から60代の購入が目立っている(図2)。これは他社ブランド購入者層とほとんど差がない結果であることから、普段別のブランドを利用している層が近くのコンビニで見かけたことをきっかけに購入した可能性が高いと考えられる。
さらに、購買者がどのように評価したか口コミを見てみよう。
「ワインの代わりに」「果実が濃い」「飲みやすい」という声が見られ、「-196」の魅力でもある果物本来の味わいがしっかりと伝わっていることがうかがえる。
また、「爽やかなパッケージ」「目立っていた」などの口コミも一部見られた。多くの商品が並ぶ売り場の中でも、さっそく消費者の注目を集める存在となっているようだ。
