13.1 C
Tokyo
17 C
Osaka
2025 / 11 / 13 木曜日
English
流通・飲食小売トライアルホールディングス 今秋都内で「TRIAL GO」出店開始 西友とPB・惣菜を相互活用へ
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

トライアルホールディングス 今秋都内で「TRIAL GO」出店開始 西友とPB・惣菜を相互活用へ

トライアルホールディングスは8月13日、都内で開催したメディア懇談会で西友買収後の戦略を示した。同社は7月1日付けで西友の全株式を取得し完全子会社化を完了。今後、西友店舗の運営立て直しのほか、店舗出店の拡充やPBなど商品開発戦略、ITデータの活用などでグループシナジーを追求する。両社間で具体策の協議を本格化させ、2026年2月にもグループ中期経営計画としてまとめる。

西友買収後、初めて開催されたメディア懇談会には桐島一寿上席執行役員グループ経営財務部長、野田大輔執行役員広報部長が出席した。

今期(2026年6月期)の業績予想は、売上高は西友子会社化により1兆3225億円と小売業界6位に浮上。西友統合メリットに加え、トライアルにおける粗利向上戦略の成果により、売上総利益は3220億円、粗利率24.3%を見込む。営業利益はのれん償却など西友の統合費用が重く、前年比1.9%増の254億円とした。

新規出店は25店舗プラスα(メガセンター:1、スーパーセンター:22、smart:2、小型店:プラスα)を計画。「首都圏の強化を図り、今秋にも都内で『TRIAL GO』の出店を準備している。西友の大型店周辺にサテライト出店する方針」(桐島上席執行役員)。現在、福岡市内で展開する「TRIAL GO」と同様、24時間営業でセルフ決済を導入する考えだ。

今期の既存店売上高前年比は100.6%を前提に置いた。「食」の強化と店舗改装の継続により既存店を強化する方針。「西友の既存店売上がダウントレンドにある。改装・広告宣伝を強化し、お客さまの支持向上を図る。両社のPB、惣菜を相互に活用し、グループ全体で店舗の魅力を向上させる」(野田執行役員)。

定量的な統合シナジーは今後詰める。商品仕入れにおける帳合統合で取引条件(粗利率)の改善が見込めるほか、両社のプロセスセンター(10施設)、セントラルキッチン(11施設)、物流センター(50施設)全体で、製造商品、稼働率、供給先店舗を最適化することにより収益性の向上を図る。

加えて、新フォーマットの共同開発、決済・会員施策の連携、顧客情報の共有と相互活用など今後期待されるシナジーについて両社間で具体策を協議し、2026年2月中旬開催予定の第2四半期決算発表で明らかにする。

2026年6月期連結業績予想
2026年6月期連結業績予想

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点