14.3 C
Tokyo
13.4 C
Osaka
2025 / 11 / 11 火曜日
English
流通・飲食外食クラフトティーブランド「aardvark TEA」都内に出店 サブスク会員の声を後押しに
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

クラフトティーブランド「aardvark TEA」都内に出店 サブスク会員の声を後押しに

クラフトティーブランド「aardvark TEA(アードバーク ティー)」の東京初となる直営店が7月7日、東京大学赤門前に開店した。

運営するのは、茶畑の中に作ったテラスを貸し出すサービス「茶の間」を提供するスタートアップ企業のAOBEAT(静岡市)。

2021年創業の同社は、22年に立ち上げたティーブランド「aardvark TEA」のオンラインショップや、静岡市内で同ブランドのスタンド業態「Astand」を運営している。

ハーブや果物を加えたブレンドティー
ハーブや果物を加えたブレンドティー

ブランド名に冠した「aardvark」は「ツチブタ」を意味する英語。代表の辻せりか氏は「1目に1科1属1種しかいないツチブタのようにユニークな存在を目指す」と命名理由を話す。

23年1月には季節のお茶を毎月届けるサブスクリプションサービス「お茶の定期便」をスタート。会員数は1万人を突破し、25年4月の月商は前年同月比で7倍にまで急成長している。

「実店舗がほしい」という会員たちの声が店舗新設の理由となった。出店地には、東京区部の中央で、純喫茶やロースタリーが多く喫茶文化が根づいた文京区本郷を選んだ。

「急須ボトル」でお茶をつくる辻氏
「急須ボトル」でお茶をつくる辻氏

新店舗では、煎茶から紅茶まで多様な茶葉の量り売り(15g〜/税込990円〜)や、茶器・ギフト商品などの販売に加えて、独自開発の「急須ボトル」を持参して茶葉を購入した人が自由に給水して飲み継ぎできる「リーフ・トゥ・ゴー」サービス(1回税込330円)も提供し、新たなお茶文化の定着を図る。

累計販売数2万本を超えた「急須ボトル」は、耐熱100℃、BPAフリー素材の「トライタン」を使用したダブルウォール構造で、日本茶に対応したフィルター付き。日々の扱いやすさを考えて、満水で500mlペットボトル1本と同じ重さになるように設計している。

ファウンダーの片桐優氏はメディア向け発表会で「日本茶は縮小傾向にある厳しいマーケットだが、売り方や商品の作り方次第で経済ベースの成長が可能」とし、「27年に都内一等地でのフラッグシップ店舗開店を目指す」と述べた。

片桐優ファウンダー
片桐優ファウンダー

「茶葉が買い叩かれる今の状況は茶農家にとってアンフェアであり、我々は茶葉を高く買うことをポリシーとしている。成長を加速しなければ、日本茶業界および茶農家の生活と生産継続は厳しくなる」と強調した。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点