日本アクセス近畿エリアは、25年度売上高に4.7%増の2393億円、通過額は2.0%増の3950億円を目指す。「物流業界の人手不足や値上げ、訪日外国人の増加、コメの価格高騰とそれに伴う代替品の提案など外部環境の変化に対応する。第1四半期は順調で、近畿エリアの売上高は前年比4.1%増、通過高は3.8%増で推移した」(和田龍裕執行役員西日本営業部門長代行近畿エリア統括)。
和田統括は、7月18日に大阪市で開催された近畿アクセス会において、今季の重点施策について次の通り示した。24年度に発足した「朝食向上委員会(仮)」では、朝食欠食について継続的に取り組み簡便・即食飯の提案を強化する。ドライは乾麺の売場活性化や簡便・即食、ドレッシングの品揃え充実に取り組み4.0%増。チルド部門はワンハンド豆腐バーやスープ・カップおかゆ、植物性チルド飲料、高たんぱく・機能性食品の提案を強化し3.0%増。フローズンは冷凍おにぎりやスナックなど時短で満足度が高い商品、中価格帯アイス、ワンプレートおかずを強化して8.0%増をそれぞれ目標にする。
生鮮・デリカ部門は売上高106億円、前年比13.7%増を計画。水産、畜産、農産部門は気候変動により難しくなりつつある安定供給に取り組み、原料確保から加工品開発までを取引先と一体に進める。
デリカ事業は250億円、3.8%増を計画し、大型商品星取り表を活用するほか、得意先でのCK-PC取り組みを強化する。菓子と酒類は開発商品を拡大しそれぞれ4.0%、5.0%増を目指す。

なお前3月期は売上高4.2%増の2285億円、通過額5.5%増の3874億円。商品売上高はドライ4.1%増の569億円(構成比28.8%)、チルド2.1%増の810億円(41.0%)、フローズン6.8%増の596億円(30.2%)、物流収入等5.2%増の310億円だった。
続いて開催された定時総会では、竹田朋会長(雪印メグミルク執行役員西日本支社長)があいさつ。「第9次経営計画は、様々なイノベーションを図ることで、顧客の課題解決へのサービスを提供する『ソリューションプロバイダー』として進化する宣言だと認識した。われわれが持つ機能や情報を積極的に持ち寄り、共創の精神で食に貢献したい」と話した。
新規入会企業(かねます食品、興和、ダイショー、チチヤス)の入会と退会3社、経営統合による企業数減1社が承認。今年度の会員数は236社になった。