逆光線(コラム)輸入急増するコメ 供給側の思いは
カナエ モノマテリアルパッケージ

輸入急増するコメ 供給側の思いは

台北で開かれたアジア最大級の食品展示会を訪れた。印象的だったのが、コメを扱う企業の多さだ。われわれと同じく主食としているので当然ではあるが、日本の展示会ではほかの食品と同じように、これほどあちらこちらに並んでいるのを目にすることはあまりない。

▼それがわが国のコメ流通の特殊性なのかと考えつつ、出展していたメーカーに最近の販売事情を聞いてみた。ついこの間まで日本のコメを売り込むのに必死だった貿易商社が、最近は台湾米を日本に輸出するために奔走しているという。

▼財務省が先週発表した貿易統計によると、5月の民間によるコメの輸入量は1万tを上回った。昨年度の年間が3000tだったので、単月で年間輸入量の3倍を超えたということだ。高い関税を上乗せしても、なお国産米より安い現実がある。

▼その台湾のメーカーが売りたいのは、有機や品種をうたった上質な商品。商社と交渉したものの、値段が折り合わなかった。積極的になれない理由は、ほかにもある。「日本の生産が安定したら、すぐに必要とされなくなるだろう」。そう冷静につぶやいた。

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