東洋水産が3月に新発売したカップ麺「マルちゃん焼そば」が好調な売れ行きをみせている。
チルド麺業界の№1商品「マルちゃん焼そば 3人前」の味をカップ焼そばで再現したもので、添付のスパイスがきいた粉末ソースで“あの味”をより手軽に楽しめる。同社は「3月から5月途中までの販売実績は当初計画を上回って推移。カップ焼そばカテゴリーで全国区の主力品に育てたい」(加工食品部)と意気込む。
2023年8月、24年8月に数量限定で販売したところ非常に好評だったため、チルド麺「マルちゃん焼そば 3人前」が発売50周年を迎える25年、春から全国での通年販売に踏み切った。
好調な出足について、同社は「多くの方になじみ深いベーシックな味わいが支持された。カップ麺でもチルド麺を調理したような風味が感じられるように工夫した。生活者のシチュエーションによっては食べていただきやすいなど、カップ焼そばの手軽さも利点になったようだ」と話す。
「マルちゃん」ブランドでレギュラーサイズのカップ焼そばは、北海道では圧倒的な人気を誇る「やきそば弁当」、東北・信越では売場に欠かせない「焼そばバゴォーン」を展開しているが、大消費地の首都圏を含めた他のエリアはラインアップが手薄になっていた。
新商品「マルちゃん焼そば」は、多くの生活者に愛されるチルド麺「マルちゃん焼そば 3人前」と自社内コラボレーションすることで、全国の消費者に強力に訴求していくことが狙い。おなじみの味わいを再現するとともに、パッケージでもチルド麺のロングセラーを前面に押し出した。
商品内容はなめらかでモチモチ感のある麺にスパイスがきいたソースがよく絡む。具材はキャベツ、味付挽肉、ふりかけ(あおさ・紅生姜)。107g(麺90g)、価格は税別236円。
発売後の手応えは大きい。「北海道や東北・信越は既存の当社定番品と併売し、他のエリアではカップ焼そばのメーン商材に育てたい。『赤いきつねうどん』『緑のたぬき天そば』などとともに販促も強化していく」(加工食品部)との方針だ。
