11 C
Tokyo
7.9 C
Osaka
2025 / 11 / 11 火曜日
English
逆光線(コラム)食料インフレと政局の行方
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

食料インフレと政局の行方

4月の消費者物価指数は生鮮食品を除く総合指数110.9%、前年同月比で3.5%上昇した。44か月連続の上昇で3%台は5か月連続。寄与率は生鮮食品を除く食料品が1.86ポイントで、物価高に拍車をかけている。

▼品目別ではコメ類が20年比で202%。前年同月比ではコメ類の98.6%を筆頭に、おにぎりが18%、外食のすしも5%程度上昇した。嗜好品ではチョコレートが31%、コーヒー豆が24.8%、それぞれ上昇しており、世界的な原料高騰による影響を受けた品目も多い。

▼備蓄米放出でコメ価格の行方が注目されているが、ファンダメンタルとして食料品の価格上昇は続く。原料高や円安による原価上昇に加えて、人件費や物流費の高騰が重くのしかかる。基幹品目の食用油ではカナダ菜種の需給逼迫と物流費などインフラコスト増で、価格改定の動きが本格化している。

▼国会審議中の食料システム法案では、必要な費用を考慮した合理的な価格形成の推進が盛り込まれ、今後の実効性が期待されている。その一方で、参院選を前にコメ価格や消費税減税など物価高への対応を注視する向きもある。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点