ヤマモリは、微生物の力で生ゴミを水に分解する消滅型生ゴミ処理機「Poito(ポイト)」の販売を本格化していく。これまで一般的に普及してきた生ゴミ処理機は主に堆肥型と言われるもので、堆肥の保管コストや臭いなどが課題となっていたが、「ポイト」ではこうした課題を解消。なにより生ゴミの運搬や焼却処理で発生する温室効果ガスを大きく低減できることが最大のセールスポイントとなる。SDGsへの社会的関心が高まる中、環境経営をサポートする新提案として導入拡大を目指す。
ヤマモリは、23年10月に同機械の製造販売元であるポイト社と東海4県(愛知・岐阜・三重・静岡)における販売代理店契約を締結。24年中頃から営業活動を開始したが、北陸地盤の卸・カナカンなど他地区販売代理店の動きも活発化してきたことから、改めて取り組みを強化。スーパーや病院、介護施設、ホテル、食品工場、惣菜工場などに提案していく。
「ポイト」は、バイオ製剤(生物・環境に無害な微生物)と生ゴミを攪拌することで、生ゴミを分解し、水として排出する仕組み。機械内部は二層構造で、まず上部の固相処理層で微生物が生ゴミを一次分解。下部の液相処理層では、固相処理層から出た排水を微生物が二次分解し、さらにきれいにする。
ほとんどの生ゴミ処理を最短2時間から最長24時間以内に完了。焼却処理に比べ、90%以上のCO2排出削減が可能となる。

投入できる生ゴミは、加工肉類や惣菜・残飯類、米類・パン類、野菜類など。微生物が分解できない卵の殻や肉骨、貝殻、トウモロコシの皮・芯などは投入できない。
製品ラインアップは、処理能力50~500㎏までの6サイズ。価格は50㎏で税抜約500万円、500㎏で3000万円弱。
月に1回、技術者がメンテナンスで訪問。バイオ製剤の追加投入など、処理層内微生物の状態を良好に保つ。ランニングコストは機械の大きさによって異なるが、50㎏サイズで月額3万円ほどだという。
販売目標について、担当者は「特に定めていない」とするが、「ゴミ処理の単価は年々上がっていくことは間違いない。ポイトの需要は高まってくると考えている」との期待を見せた。
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