J-オイルミルズはTOPPAN（本社・東京都文京区）、コアレックス信栄（本社・静岡県富士市）と共同で、食用油の紙パックをリサイクルするシステムを構築した。4月から使用済みの食用油の紙パックを資源ごみとする全国初の行政回収を静岡県裾野市で開始する。
牛乳パックや一部の酒パックは「洗って・開いて・乾かして」、回収BOXに入れることで資源ごみとしてリサイクル可能だが、食用油の紙パックは残内容物の洗浄に手間がかかることや排水への影響を考慮し、これまで自治体による行政回収では一般的に可燃ごみとして取り扱われていた。
近年、家庭用食用油市場ではJ-オイルミルズの「スマートグリーンパック」をはじめ、環境対応や使用性を高めた紙パックの食用油が広がりを見せている。TOPPANとJ-オイルミルズは食用油の紙パックのリサイクル適正を検証。古紙リサイクル技術に強みを持つコアレックス信栄と連携し、食用油の紙パックを「使いきって、たたんで、キャップをする」ことで、資源ごみとしてリサイクルできるようにした。
全国初の行政回収 裾野市でスタート
紙資源の回収に積極的に取り組む裾野市では、4月1日から食用油の紙パックを資源ごみの対象とした全国初の行政回収がスタートする。資源ごみとして分別・回収された食用油の紙パックは、裾野市と紙のリサイクルに関する協定を締結するコアレックス信栄にて、トイレットペーパーにリサイクルされる。
3社では「今後、裾野市同様に協力自治体を拡大していくことで食用油など幅広い液体用途で使用されている紙容器リサイクルの可能性を高め、循環型社会の形成に貢献していきたい」と期待を寄せた。
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