イートアンドフーズは17日、「大阪王将 おうちで楽しむ街中華」をコンセプトとした25年春夏新商品を発表した。開発にあたってのキーワードは「便利で、おいしく、健やかに」。これに加えてタイパやコスパをかなえた商品を投入する。冷凍食品では新商品7品、リニューアル品8品を、常温商品では新商品1品、リニューアル品1品を3月から全国の量販店で発売する。
新商品では大阪王将の冷凍中華ワンプレート「楽ラク中華」が登場。自社工場に新ラインを導入し、大きな中華鍋でおかずを炒めるひと手間を加えたことで、外食のノウハウを生かした商品づくりにこだわった。
冷凍ワンプレートユーザーの約7割が女性という調査結果などを開発に反映しており、もち麦入りの中華おこわをメニューに採用。脂っこくなく彩りを考えながら1食分のたんぱく質と食物繊維が摂れる便利でタイパの良いワンプレートに仕上げた。
「中華おこわと黒酢肉団子」は炒めた肉団子と4種の野菜に黒酢を使ったさっぱり餡が特徴。「中華おこわと油淋鶏」は揚げ鶏と2種の野菜に、自家製ねぎ油と香味野菜を効かせたさっぱり餡を使用した。いずれも280g。
ワンプレート市場は冷食市場でも注目カテゴリーで、市場規模は6年で約8倍に成長している。トレーのまま電子レンジ調理するだけで主食と野菜、肉などのおかずを一度に楽しめる。タイパやコスパを実現した分野で、同社でも「大阪王将 ぶっかけ肉ニラ玉あんかけ炒飯」が「フローズンアワード2024 冷凍食品ワンプレート部門」で第1位を獲得した。
主力の冷凍餃子も3品の新商品と6品のリニューアル品を追加。ひと口サイズでパクパク食べられるサクッとした「クリスピーひとくち餃子」はにんにく不使用でメーンからサブ、弁当にまで利用できる新機軸の商品だ。
社内のアイデア公募から商品化に至っており、女性や子どもでも食べやすいというユーザーニーズも汲んだ。12粒が5分で仕上がるタイパ設計。「止まらぬやみつき味」と「はまるのり塩味」(いずれも18個入り・306g)を揃えた。
「神焼き羽根つき餃子」はフタいらずで調理できる円盤型餃子。神焼き(職人が均一に焼き目をつけた焼き方)がフライパンに乗せるだけで実現する。10個入り・278g。
「羽根つき餃子」(12個入り・318g)もより肉感を楽しめるようリニューアル。自家製の焦がし味噌に中華スパイスのチューニャンを隠し味にするなどした。
常温商品では、大阪王将店舗でも人気のカレーを自宅で楽しめるようにした「甘くて辛い無限ループカレー」(170g)を上市。「レンジでかに玉の素」(55g)をリニューアルした。
同社の山本浩専務は「23年12月に出火してから復旧を進めていた関東第一工場も本格稼働できることになり、われわれなりに努力した商品を提供できる体制が整う。安定供給を図る上でも頑張りたい」と決意を口にした。