ローソンは22年11月に実証実験を開始した冷蔵・冷凍ショーケースへの扉設置などの省エネ設備の導入を約90店舗に拡大した。
「自宅の冷凍庫や冷蔵庫を開けっぱなしで使用している人はいない。環境面でも小売業の常識にチャレンジし、よりよい社会をつくっていきたい」(24年上期決算説明会で竹増貞信社長)とし、今後は実証結果を踏まえてさらなる導入を検討していく。
拡大している省エネ設備は「冷蔵ショーケースへのガラス扉の設置」「冷凍平台ショーケースへのアクリル扉の設置」「冷蔵ショーケースの防霜ヒーターを省エネ性の高い小型タイプに変更」の3つ。24年12月には札幌市、富山市の各1店舗にも新たに導入した。
なかでも効果がみられているのが冷蔵・冷凍ショーケースへの扉の設置で、オープンケースに両開きの強化ガラス扉を導入し、冷気漏れを改善し外気の侵入を抑えることで大幅な省エネ実現が期待されている。28店舗で設置前後の8か月間(23年3~10月と2024年3~10月)を比較した場合、電気使用量とCO2排出量が平均31.4%削減されたという。
同社は創立50周年を迎える2025年に「1店舗当たりのCO2排出量を2013年比で15%削減」、2030年には「同50%削減」の目標を掲げている。