食塩相当量見直し 江崎グリコ、ルウなど11ブランドで

江崎グリコは食品事業で展開する既存商品の食塩相当量について、WHO(世界保健機関)基準「1日5.0g未満」をベースに「1食1・5g以下」に見直す。11ブランドのうちすでに8ブランドで完了。残る3ブランドでも順次塩分を調整する。現代社会における栄養課題の一つ「塩分過多」の解決を目指す。

今回の取り組みは、厚生労働省が定める1日当たりの目標量(20歳以上男性で7.5g未満、女性で6.5g未満)ではなくWHOが提唱する摂取量基準(1日当たり5g未満)を目安に独自基準(1食当たり1.5g以下)を決めたこと、塩分調整対応したシリーズ商品を発売するのではなく既存商品の食塩相当量を見直すことがポイントとなる。

対象は11ブランド。防災備蓄用に提案している「常備用カレー職人」シリーズ、大盛タイプの商品と「DONBURI亭」箱シリーズは対象外とした。「プレミアム熟」「ZEPPIN」「クレアおばさんのシチュー」「カレーLEE」と「DONBURI亭」3食パックシリーズ、さらに「炊き込み御膳」「バランス食堂」「SUNAO」の8ブランドは見直しを終え、「カレー職人」「炒飯の素」「洋風炒めごはんの素」の3ブランドは今後見直す。

同社は11月28日、都内で「塩分過多解決への挑戦宣言」と題したイベントを開き、おいしさを追求しながら、塩分量見直しを実施すると宣言。木村幸生執行役員健康イノベーション事業本部長は背景と内容を説明したうえで、特に「メインの商品があり、塩分を調整したバージョンがあるという取り組みとは違い、メインの商品の塩分を減らすことで皆さんの健康に資する商品を展開する取り組み」と強調した。

イベントでは木村氏に続き健康イノベーション事業本部商品開発部の池田紀子氏が登壇し「食品事業商品 塩分調整とおいしさの追求」をテーマにプレゼンテーションを実施。さらに麻布「和敬」店主の竹村竜二氏が加わり、3氏によるトークセッションも行われた。

江崎グリコはイベント前日にWebサイト「Glicoおいしい塩分量シリーズ」を開設。イベント当日の11月28日から滝藤賢一さんが出演するWebCM「Glicoおいしい塩分量シリーズ」3編(30秒、15秒)の放映を開始した。