キーコーヒー、売上拡大も収益に課題 コーヒー豆の歴史的な高騰が痛手

 キーコーヒーの上期(3月期)業績は、コーヒー需要の高まりに対応して売上高が前年同期比3.3%増の387億3500万円を記録したものの、原材料のコーヒー豆の歴史的な高騰で利益はほぼ半減した。
 営業利益は47.2%減の5億5000万円、経常利益は44.9%の6億1700万円となった。

 下期の出足もコーヒー豆は高騰。11月28日のニューヨーク商品取引所でアラビカ種の先物価格は、1ポンド(約453グラム)当たり320セントを突破した。

 11月12日の決算説明会で、柴田裕社長はICO複合指標価格を引き「2024年4月以降、コーヒー生豆の相場は1ポンドあたり200セントを超えて一貫して上昇傾向にある。特に生産地の気候変動による影響が甚大・深刻。ロブスタ種も、ロブスタ種最大の生産国であるベトナムがエルニーニョ現象(少雨・高温)などの影響で(不作となり)これまでにない高値水準となっている」と語る。

 同社は収益面で今後も厳しい環境が続くと予想する。「価格改定はご理解をいただいて進めているが、(そうしている間にも)原材料費の高騰がかなり進み、タイムラグが生じている」と警戒を強める。

 なお、上期増収は、コーヒー関連事業の業務用市場が人流回復に伴う需要増に対応して引き続き牽引。同事業の家庭用市場はほぼ横ばいとなった。