スーパーで昼食を

サラリーマンが物価高を強く実感するのは昼時だろうか。以前だと、700円台が主流だったはずの日替りランチ。最近は千円札を払っても、おつりは100円に満たない。

▼それならばとコンビニに出かけるが、ワンコインで購入できていたはずの弁当は買えず、おむすびで妥協しようにも2つ買ってドリンクを加えれば500円玉一つで収まりそうにない。

▼「スーパーに向かっているのでは」と卸の幹部が話していた。実際に売場を眺めると手頃な弁当もそれなりに並び、PBのお茶を買えばワンコインで収まる。近所のコンビニで済ましていた会社員にとって、スーパーまで足を延ばすのは少々苦かもしれないが、財布と健康には優しい。

▼コンビニも手をこまぬいているわけではない。おにぎりや弁当の値下げに踏み切り、ポイント還元にも積極的だ。PBや月間特売で再び値下げを強くアピールするようになったスーパーの姿勢と重なる。これでは新しい価格に慣れるのはいつになることやら。石破新政権が示す「デフレ脱却最優先」の経済対策が霞んで見えるようである。