6.8 C
Tokyo
3.2 C
Osaka
2025 / 12 / 31 水曜日
ログイン
English
加工食品乳製品・アイスクリーム育児の負担軽減へ 粉ミルク「アイクレオ」溶けやすさ改善 江崎グリコが岐阜に新工場

育児の負担軽減へ 粉ミルク「アイクレオ」溶けやすさ改善 江崎グリコが岐阜に新工場

江崎グリコは「育児の負担軽減を図る」(同社)などを目的に、育児用粉ミルク「アイクレオ」シリーズを6月下旬からリニューアルし、業界トップレベルの溶けやすさに改善した。

とくに0か月~1歳頃までを対象にした「アイクレオ バランスミルク」は、溶けやすさが従来比2.6倍となり、粉ミルクがお湯に溶けるまでの時間を半減させた。アイクレオの全8品を生産する新工場(岐阜県安八郡)と新生産ラインをこのほど報道陣に公開した。

乳児用粉ミルク市場は、出生数が減少する中でも共働き世帯の増加などで拡大傾向にあり、同社によると23年度の市場規模は411億円と2年連続で1割ほど増加するなど好調で、同商品もリニューアル前に当たる23年の実績(容量)で22年比4.7%増と堅調に推移している。

今回のリニューアルで、粉ミルクをお湯(70度)に溶かすまでの平均撹拌時間は、乳児用のバランスミルクで既存の85秒を大幅に短縮させ32秒とした。また、幼児用のグローアップミルク(1歳~3歳頃まで)も1.2倍ほど溶けやすくなっている。

リニューアルのポイントは、粉をお湯に溶けやすい粒子構造にしたこと。新工場に導入した高さ15mある新設備のスプレードライヤーの工程で、粉の粒子を従来より大きくして適度な隙間がある粒子とした。粉ミルクの生産量は基本3直体制で日産20t。

また、今回のリニューアルでプラスチック使用量の削減も図り、2缶セットをプラスチック袋詰めから箱型に変更している。今後は今年中にベトナム向け輸出も再開させる予定だ。

新工場は、同社生産子会社グリコマニュファクチャリングジャパンの岐阜工場の隣接遊休地に、24年4月に本格稼働した第二工場。省力化や環境負荷低減を図り、食品業界初の水素フォークリフトも導入している。これまでの粉ミルクは兵庫県丹波市の柏原(かいばら)工場で製造していたが、老朽化で4月に閉鎖した。また、同第一工場はカフェオレやビフィックスヨーグルト、学校給食用牛乳などの乳製品を製造している。

関連記事

インタビュー特集

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。