日本アクセスが小学校で乾物授業 苦手な子も完食

日本アクセスは全国の小学校で、乾物をテーマにした授業を行っている。2日には大阪府高槻市の市立南平台小学校で実施し、5年生3クラス、93人の児童が参加。北村物産(三重県伊勢市)の北村裕司社長、東昆(埼玉県草加市)の前野将基社長が講師を務め、それぞれひじきと昆布について語った。

北村社長は日本ではひじきが縄文・弥生の太古から食べられていたことに触れ、「ひじきを食べると体調が良かったから、昔の人も食べていたのではないか」と話した。ひじきが多くの栄養成分を持つことを紹介し、児童たちは用意された伊勢志摩産2種類と韓国産のひじきを食べ比べ、「もちもちしている」「普段食べ慣れていない高級な味がする」など感想を述べた。

北村社長は「実際に食べ比べて、産地により味が違うことを知ってもらいたい。授業の前はひじきが苦手と言っていた子どもが完食したのは大変うれしかった」と話していた。

続く昆布の授業では、産地や収穫時季、賞味期限などをクイズ形式で学んだ。長さに関する質問では、巻かれていた昆布を教室で広げ、子どもたちはその長さに驚いていた。だしの飲み比べや、おぼろや塩吹きなど加工品の試食も行った。前野社長は「昆布は食事のメーンではないが、加工されていろいろなものに使われている。子どものうちから接し、馴染みながらおいしさを認識してもらいたい」と話した。

日本アクセスはAK研(アクセス乾物乾麺市場開発研究会)と連携し、食育活動を推進している。今年は南平台小学校を皮切りに、全国5つのエリア(8校)で開催を予定。サステナビリティ推進課の大関陽氏は「乾物は身近にあるが、それに気付いていない子どもたちは多い。学んで、食べて、好きになってもらうことが大事」と話していた。