「日東紅茶」フレーバーティーに磨き 若年層の取り込み加速へ「6バラエティパック」刷新

三井農林は「日東紅茶デイリークラブ 6バラエティパック」で、フレーバーティーのアソート品を見直すなど磨きをかけ、若年層の取り込みを加速させる。

「6バラエティパック」の購入率が10代から30代女性で増加傾向にあることに着目した動き。8月26日にリニューアル発売した。

8月21日、商品発表会に登壇した商品企画・マーケティング部開発担当の藤橋さやか氏は「2021年4月からの1年間と、22年4月からの1年間における『6バラエティパック』の購入率を調べたところ、10代から30代の女性の購入率が特に増加していた。フレーバーティーは渋味や苦味が少ないため飲みやすく、若年層に人気になっているのではないか」と語る。

この若年層からの支持をさらに伸ばして売上を拡大すべく、今回、リニューアルに踏み切った。

リニューアルの最大のポイントは、新フレーバーの投入。「日向夏&ゆずティー」と「マロンキャラメルティー」の2種を新たに開発した。

「日向夏&ゆずティー」は和柑橘の爽やかな味わいが特長。

「アールグレイやレモンティーなどシトラス系のフレーバーの紅茶に根強い人気があることや、和柑橘と紅茶の相性がいいことから、新たにラインアップに加えた。日向夏は飲料などでも増えているフレーバーで、ジューシーで爽やかな香りが紅茶、中でもアイスティーに好適」と説明する。

一方、「マロンキャラメルティー」は、飲料やデザートで人気のマロンフレーバーと、キャラメルフレーバーを組み合わせた。

「フレーバーティーのユーザーに飲用シーンを聞いたところ、おやつ代わりとの回答が多かった。定番のマロンフレーバーに相性のいいキャラメルを加えることで、デザート系のアイテムに仕立てた。ミルクティーにしても楽しんでいただける」と述べる。

既存の4種類のフレーバーも、茶葉のおいしさとフレーバーのバランスを味わえるよう、改めて紅茶葉のブレンドを見直した。パッケージも刷新し、華やかな印象を押し出している。

今後も、若年層の紅茶支持拡大に期待を寄せる。

三井農林の藤橋さやか氏 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
三井農林の藤橋さやか氏

藤橋氏は約5200人の15~59歳を対象とした外部データを引き、「コーヒー派か紅茶派かを尋ねたアンケートでは、若い世代ほど紅茶派が増える傾向があった。特に女性の10代・20代では紅茶派がコーヒー派よりも多く、5割を超えていた。若年層を中心に、紅茶を好んで飲む方が増えている」との見方を示す。

フレーバーティーのティーバッグの市場は拡大傾向にある。

インテージSRI+によると、フレーバーティーの紅茶ティーバッグのアイテム販売店当たりの2023年推計販売金額は19年比129%増と2倍以上の成長をみせた。

「中でも『6バラエティパック』は、フルーツフレーバーティーバッグのアソート商品では、2023年の販売個数が最も多かった人気商品。リニューアルによって、さらに売上拡大を目指す」と意欲をのぞかせる。

「6バラエティパック」は、「日向夏&ゆずティー」「マロンキャラメルティー」「ブルーベリー&ラズベリーティー」「マンゴー&オレンジティー」「ピーチ&ライチティー」「アップルティー」の6種類が2袋ずつ詰め合わされている。

リニューアルに伴い、入数も6種10袋から6種12袋に変更した。希望小売価格は税抜290円。

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