ハウス食品グループ本社は福島県福島市に「ハウス食品グループ東北工場」を新たに建設する。同工場の建設と運営に向けて新たな生産会社を設立。新工場は業務用レトルトカレーを主とする生産拠点として2026年6月に稼働する予定だ。設備投資額は68億円。
ハウス食品グループはスパイス・カレー類の製品を中心とする業務用事業を成長ドライバーの一つと位置付けている。23年4月にハウス食品の業務用事業を同社から切り離してギャバンと統合させることで、新生ハウスギャバンが事業を開始した。業務用事業に適したビジネスモデルを構築することで成長を加速させ、将来は売上高500億円以上、営業利益率10%以上の達成を目指している。
その中でも業務用レトルト食品の需要は外食産業における食ニーズの多様化や人手不足を背景に高まり、これからも大きな成長が見込まれることから、今後ますます広がるニーズに柔軟かつ迅速に応えるため、多品種変量の新製法を導入した業務用レトルト食品の新工場を建設する。新製法の導入により、製品開発・営業・生産まで一貫してスピーディーに対応できる体制を構築することで、個別ニーズへの提案力向上や生産性の向上につなげ、事業拡大と収益力強化を進める。
同工場の運営にあたっては、新会社「ハウス食品グループ東北工場」が、グループの業務用レトルト事業の競争優位性構築をともに進めてきたサンヨー缶詰からの吸収分割によりレトルト食品等製造事業を承継し、より一層強固な生産体制を構築する。
新工場の敷地面積は3万956㎡、建築面積(製造棟のみ)は6千4㎡。24年7月に着工し、26年6月に稼働予定。生産品種はレトルト食品、成型容器食品とペースト調味料。新会社の資本金は5千万円。出資比率はハウス食品グループ本社100%。24年7月に設立された。事業内容は加工食品(レトルト食品、成型容器食品、ペースト調味料)の製造業。代表者は岡本雄一氏。