乾物原料不足の危機!原因は異常気象

食品卸主催の秋冬向け展示会開催が相次いでいる。食品メーカーによる華やかな新製品展示の片隅で、ひと際目についたのが「乾物原料不足の危機!」(日本アクセス・東日本展示商談会)と題した企画展示だ。国産わかめと国産ひじき、宮崎県産切干大根、有明海産海苔(佐賀、福岡、熊本)の生産量と平均価格の推移をグラフで示し、不作の窮状を訴えている。

▼どの乾物も不作の原因は異常気象。供給への影響は計り知れない。異常気象は今や世界的に農作物の生産に深刻な被害をもたらしており、野菜や海藻類、魚介類など様々な乾物も例外ではない。日本の伝統的な食文化を担う乾物も、異常気象により危機的状況にあるというわけだ。

▼展示会の来場者には不作による影響を理解してもらい、窮状を訴える一方で、乾物原料不足解決コーナーを開設。価格改定した上で味や容器、容量、パッケージの改良など技術革新による新製品により、何とか局面を打開しようとする意気込みがうかがえる。

▼異常気象の影響で窮地に立たされている市場だけに、商品を買いながら生産者や企業を応援する応援消費の気持ちも働く。