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加工食品菓子山星屋 “楽しくワクワク”に邁進 「アリスタフェア」で猪社長が意欲

山星屋 “楽しくワクワク”に邁進 「アリスタフェア」で猪社長が意欲

菓子卸最大手で自社企画品(モントワール商品)を手掛ける山星屋は6月19日と20日の2日間、パシフィコ横浜で菓子総合展示会「ARISTA FAIR(アリスタフェア)2024」を開催し、メーカーや小売業に向けて、菓子の魅力をより引き立たせる企画や菓子各カテゴリーの課題解決策を提案した。

出展メーカー数は248社に上り、小売業の来場予定者数は2千人強を想定。メーカーの幹部と小売業の幹部同士が出会える場所として評価が高まっているという。

6月19日、開催に先立ちあいさつした猪忠孝社長は「多くの小売業さまから、展示会の企画力もさることながら、出展社の上層部の方と一度にお会いできるとお褒めの言葉をいただいている」と語る。

猪忠孝社長 - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
猪忠孝社長

今回のアリスタフェアのテーマは「菓子PRIDE お菓子が創る笑顔と商機」。

「衝動買い商品の最大の代表格であるお菓子の売上拡大につながるよう、思わず胸が高まり、楽しくワクワクするような仕掛けづくりに邁進し提案していく」と意欲をのぞかせる。

アリスタリサーチラボのコーナーでは、スナック・米菓・キャンディ・ビスケット・チョコレートの5カテゴリーの課題をあぶり出し解決策を考案。

米菓の新規顧客獲得に向けた提案としては、スナックとの対決企画を実施。米菓はスナックよりも単価が高く付加価値訴求が伸長のポイントとし、共通な点としては「えび」などのフレーバーを挙げた。

スナックは、若年層獲得に向けて、バレンタインのようなハレの日を提案し食機会を創出する。

キャンディは、のど飴の課題が夏場の販売にあるとし、清涼感を打ち出すべく青色パッケージ商品を大集結させた「ブルーフェア」の売場を提案。11月15日の「のど飴の日」には「のど活」「腸活」「免活」などの訴求アイデアを紹介した。

ビスケットはロングセラー商品が多く新商品の育成が難しい点を課題としメーカー合同での試食会やガチャ販促を提案。今後の注目ポイントとしては、カカオ豆価格の高騰やカカオ豆の調達困難によるチョコレートの品薄によりビスケットへのシフトを挙げる。

チョコレートでヨーグルトとの相性の良さをアピール - 食品新聞 WEB版(食品新聞社)
チョコレートでヨーグルトとの相性の良さをアピール

一方、チョコレートの活性化策は、夏場の需要減を抑制し通年の売場提案として、高カカオチョコレートの習慣的な喫食の推奨に加えて、ヨーグルトとの相性の良さをアピール。汎用性では、夏の定番とされるカレーの隠し味を紹介した。

ウェルビーイングのコーナーでは、温活・腸活・眠活・筋活・骨活の5つの活動や噛む楽しさに着目。噛む楽しさでは、菓子の商品名に使用されている食感音(オノマトペ)ランキングを公開。これによると「サクサク」(1位)、「カリカリ」(2位)、「プルプル」(3位)がランクインした。「おせんべいの硬さマップ」も展示した。

イベント横丁のコーナーでは、「できたて通り」と称し、せんべいやカステラ、どらやきを炙ると風味が増すことを伝えたほか、菓子と食品の関連購買を促進すべくアレンジレシピを紹介した。

モントワール商品は設立20周年の節目を迎え、20年の歴史を振り返るパネルを展示。インバウンド・食事代替・催事・ケア菓子・100円均一菓子のテーマ別提案や各ブランドの新商品をアピールした。

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