17.6 C
Tokyo
16.6 C
Osaka
2025 / 12 / 01 月曜日
ログイン
English
流通・飲食国分グループ 地域共創と販路拡大 フードサービス事業、業務用総合力No.1卸へ
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

国分グループ 地域共創と販路拡大 フードサービス事業、業務用総合力No.1卸へ

国分グループ本社は4月4日、ロイヤルパークホテルに取引先メーカー関係者を招き、「国分グループ2024年度方針説明会」を開催。当日は國分勘兵衛会長兼CEOのあいさつに続き、國分晃社長執行役員兼COOが23年度のグループ経営結果と24年度のグループ経営方針を説明した後、「マーケティング・商品政策」「低温フレッシュデリカ」の方針を披露した。

24年度の「マーケティング・商品政策」について鈴木嘉一取締役常務執行役員マーケティング・商品統括部長兼フードサービス統括部長が説明した。

加工食品・菓子部門ではカテゴリー戦略の推進を掲げ、「強化カテゴリーの拡充(開発商品・留型手印等)」「菓子事業の拡大」「重点テーマ戦略の推進(ヘルスケア・サステナブル・シームレス化・スキマ売場)」に取り組む。

酒類部門は、長計最終年度の2025年に酒類売上高7千億円(23年度実績6千241億円)を目指し、共創圏企業との取り組み強化、外食チャネル開拓、小売業深耕を図る。

そのほか、新設した事業推進部のもとで、グループの地域共創活動を取りまとめ、共創圏パートナーとの取り組み拡大、新たな販路開拓を進める。

ヘルスケア分野では、業務提携したSOULA社との取り組みも加速させる。

フードサービス事業では「業務用総合力卸№1」を目指し、業務用卸パートナー各社との取り組みを強化。国内では外食チェーン、受託給食、高齢者施設、レジャー・リゾート、空港・鉄道、業務用酒類など多様なチャネルを有する強みを発揮し、共創圏パートナーとビジネス拡大を図る。

海外事業では、自社拠点を構える中国・アセアン事業および現地ディストリビューターを通じて世界60か国で食品・酒類を輸出販売しており、メーカー各社の海外販路拡大を支援する。

「冷凍2.0」、フロチルなど低温機能さらなる強化へ

山崎佳介取締役常務執行役員(国分グループ本社)
山崎佳介取締役常務執行役員(国分グループ本社)

続いて、山崎佳介取締役常務執行役員低温フレッシュデリカ統括部長兼国分フードクリエイト社長が低温フレッシュデリカ事業の方針を説明した。

2月のスーパーマーケットトレードショーでは、「冷凍2・0~新たな素材・技術・機能を融合した冷凍の価値提案~」をテーマに様々な取り組みを披露。低温機能を「生産者の価値創造」「日本のものづくり」に生かし、さらなる機能強化を図っていく方針を示した。

具体的な取り組みでは、国分グループのフロチル機能を活用し、賞味期限の短いチルド品など地域商材の販路拡大につなげる全国商品ネットワーク構築を進める。今年度中に中部、九州エリアでのフロチル拠点の新設も予定しているほか、海外統括部と連携して世界60か国への販路拡大を支援する。

「サステナブルデリカ」では環境配慮・持続性を価値として、原料調達機能と加工機能を掛け合わせた取り組みを強化。

干し芋製造時の端材を活用した焼き芋コロッケや、規格外のさつまいもで作るスイートポテトなど、デリカ売場での新たな価値創造の取り組みを加速させる。

原料調達機能では、サバなどアイルランド産原料へのアクセス優先権を構築。デリカや外食向けにサステナブルで良質な水産原料の安定供給確保と加工機能による商品開発強化につなげる。

なお、23年度のグループ経営結果は売上高2兆684億円、経常利益242億円。3期連続で過去最高を更新した。24年度はグループ冠方針として「顧客満足度1位を超えて、さらに超える」を掲げ、6つの基本方針である

①食の価値創造と実践と循環
②共創圏パートナーとの価値創造活動の加速、コト売りによる役務収益の増額
③新シンプル業務KPIを基準としたバランスの取れた経営改善
④Withコロナの働き方の確立
⑤地域共創ビジネスモデルの確立
⑥値上げへの対応

について、國分晃社長が具体的な取り組み事例も交えて説明した。

関連記事

インタビュー特集

日清オイリオ久野社長 価格改定の早期完遂目指す 家庭用、中長期視点で強化

日清オイリオグループの久野貴久社長は、喫緊の課題として価格改定の早期完遂と、ホームユース(家庭用油)の販売強化に取り組む方針を示した。

J-オイルミルズ春山社長 次元の異なるコスト環境 油脂、価格引き上げ急ぐ

J-オイルミルズの春山裕一郎社長執行役員CEOは、油脂のコスト環境が悪化する中で、「価格改定の浸透を急ぐ」方針をあらためて強調した。

新潟・葵酒造、2年目は自社栽培米で仕込む 「Domaine Aoi」始動 「日本酒になじみがない方にも」青木代表

「飲むことで幸せを感じられるような日本酒を提供していきたい」と話すのは葵酒造(新潟県長岡市)の青木里沙代表取締役。昨年冬、JR長岡駅からほど近い場所に位置する創業160年超の旧高橋酒造から事業を引き継ぎいだ。

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点