アサヒ飲料の「ウィルキンソン」は今年、炭酸水売上No.1ブランドとして力強さを発揮している。
同社によると炭酸水市場は今年、数量ベースで横ばいと推定。
一方、「ウィルキンソン」の1-11月販売数量は前年同期比2%増の3081万ケースを記録し、年間通じて市場を上回る伸びとなる公算が大きい。
「16年連続過去最高販売数量ということで、今回も記録が更新できそうだ」と語るのは、12月5日取材に応じたアサヒ飲料の米女太一社長。
好調要因には、「ウィルキンソン タンサン レモン」の訴求強化による新規女性ユーザーの獲得や人流回復に伴う料飲店向けリターナブル瓶商品の大幅増を挙げる。
炭酸水市場は2020年のコロナ禍による巣ごもり需要で、アルコールの割材需要が急拡大したが、22年から家庭外での飲用機会が増えたことで反動減に見舞われ成長が鈍化。
「ウィルキンソン」は今年、この割材需要の反動減を想定し、ブランド初の取り組みとして食事での提案・WITH FOOD(ウィズフード)訴求を開始。
これにより「『ウィルキンソン』の価値が増していったと捉えている」。
「ウィルキンソン」は来年、発売120周年の節目を迎える。
同じく来年に発売140周年を迎える「三ツ矢」とともに炭酸水・炭酸飲料市場でのマーケティング活動の活発化が予想される。
「我々の調査によると(国民の)50%がまだ炭酸水を飲んでおられず、炭酸水の良さと炭酸水に関する研究結果をしっかりお伝えすることが大事だと考えている」と意欲をのぞかせる。