大阪屋ショップ 素材から主菜強化へ 最大売場の射水店、SC内にオープン

大阪屋ショップは11月14日、売場面積が約900坪と同社で最大売場面積となる「射水店」を、富山県射水市で開発が継続しているネバフッドショッピングセンター「アイタウン射水」内でトップを切って開設した。同社が今年から展開する新フォーマット店として「素材強化型から主食・主菜強化型」をベースに、MDは生鮮・デリカ強化に加え、広域商圏を見込み富山県下の醤油を取り揃えるなど関連のドライ・日配売場も「パワーカテゴリー」を数種設定し、専門店並みの品質と品揃えを実現している。初年度年商18億円(年間ベース)を目指す。

同社は今期(23年7月~)から新フォーマット店に転換。23年6月末に開設した愛知県の江南店から、従業員の制服をはじめ、店舗看板、外観、内装を新装し、売場の商品MDは生鮮・デリカをはじめその関連カテゴリーの強化を図った。ただ、江南店は売場面積が500坪のため、生鮮・デリカ中心の強化型店舗となったが、今回の射水店は約900坪あり、ドライ・日配含め、「フルカテゴリー」で幅広く品揃えた。

「主食・主菜強化」については「素材強化だけだとグラム単価だけの勝負になってしまう。素材強化はもちろんでさらに価値を加えて提案」(宮崎耕平取締役経営企画室部長)することでグラム単価の価格勝負だけからの脱却を図る。

特に主菜となる海産・精肉・惣菜売場は通路幅も拡充し、平台を縦置きするなどメーン通路として強化。新フォーマット店では生鮮冷凍も強化しており、塩干品も冷凍品を拡大し、店内で加工して冷凍して販売している。精肉売場は、「焼肉」「ステーキ」「しゃぶしゃぶ」「すき焼き」などの主力メニューで専門店並みの品揃えを実現し、素材から加工品、冷凍品など幅広く取り揃えた。

惣菜は、「新・ごち惣菜」をテーマに、新シリーズ「かつ日和」はこだわり豚肉を店内でパン粉付けしラードで揚げるなど、カツ専門店並みの仕様で提供している。

また、ドライ・日配売場は基本EDLPとし、パワーカテゴリーとして「水」「豆乳」「納豆」「レトルトカレー」「コーヒー」「カップ麺」などの品揃えを拡充しており、特に同店は週末型の広域商圏を見込み、「味噌・醤油」や子ども向け「菓子」売場も強化している。また、同県では初の「紀ノ國屋」「セイコーマート」商品を定番で取り扱う。

商圏は通常店は1次1km、2次3kmだが、同店は1次3km、2次5km、3次10kmを見込む。

「アイタウン射水」は、大阪屋をはじめ、年内に「ドン・キホーテ」「ケーズデンキ」「ニトリ」が開設する予定で、その後は宿泊ホテルなども計画されている。立地は射水市役所に近く、近隣には他の大型商業施設もある市の中心部で、広域からの集客が見込まれる。