今月1日からのビール類酒税改正を前に、増税となる新ジャンルでは駆け込み購入による仮需が発生。ただ昨年10月に行われた酒類の一斉値上げ前にも大きな仮需があったことから、その裏返しとなった先月は前年の反動で各社とも前年比では伸び悩んだ。
酒類大手の9月度実績は別表の通り。ビールは減税を前にした買い控えから、市場全体で74%程度とみられる。新ジャンルも低迷基調の継続に加えて、前年の仮需では3割以上の伸びを示した反動から、市場は推計84%と前年割れ。ビール類市場全体では約83%となった見込み(キリンビールなど推計)。
「10月からの酒税改正に伴う新ジャンル増税前の駆け込み需要が一定程度あったものの、昨年の駆け込み需要の反動が大きかった」(アサヒビール)。
ただ今月に入ってからは、昨年の値上げ後の反動もあり復調傾向。サッポロビールによれば、初旬はビール類計3割増、うちビールは4割増で推移している。