日本ハムは今夏ギフトから主力ブランド「美ノ国」の畜肉原料を国産から北海道産に限定し大きな差別化を図った。「北海道プレミアム美ノ国」は流通各社のギフトカタログに大きく掲載されるなど順調なスタートを切っている。また化粧箱を環境配慮型ギフト箱に切り替え(一部対象外)、新たな需要も見込み、旧品比売上高15%増と大幅伸長を見込む。6月1日開催の今夏ギフト新商品発表会で述べた。
ギフト市場ユーザーは高齢化が顕著。中でもハムギフトは60歳代以上が6割を占め、「40~50歳代の底上げが急務」(川江真人ギフト戦略室室長)と捉える。
今季は「王道ギフトの進化」「若年層向け商品拡充」「惣菜ギフト多様化」「サステナブルギフト強化」の4つの政策で取り組む。環境配慮型ギフト箱はこれらの一環で、ギフト箱には同社オリジナル環境訴求マークを入れ、コンパクトなエコBOXであることや、紙の使用量40%削減に取り組んでいることを伝え、各世代の底上げを図る。
「北海道プレミアム美ノ国」は、原料の豚肉を北海道産のみとした。これまでのハムギフトは「同質化競争」(同)が課題としてあったが、「食にこだわる人は産地にこだわる。シニアになるほど顕著」とのデータから、全国的に強い「北海道ブランド」を前面に押し出し、既存のシニア層の深掘りとともに、40~50歳代の新たなユーザーを開拓する。
また、食べ方も訴求する。厚めに切ったハムは切り込みを入れることで柔らかさが増すなどの人気イタリアンシェフ考案のレシピを提案し、幅広く訴求していく。
一方、定番の「本格派」は「集中と選択」(同)でアイテム数を3割ほど絞り込み、バラエティ、カジュアル品を強化した。「本格派 チーズアソート」は、主力のハムなどにグループの宝幸のチーズをかけて楽しめる。また、美ノ国と同様に環境配慮型化粧箱(一部対象外)に切り替える。
そのほか、パーティやお取り寄せ需要に合致した「ギフト限定 シャウエッセン」が好調に伸長していることから、人気商品「ぐるぐる巻いたシャウエッセン」など引き続き若年層開拓を強化する。