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逆光線(コラム)不可解な出来事

不可解な出来事

今月初め、参院議員がツイートで「主権者たる人民」と述べたことが「舌禍」として報じられるという不可解な出来事があった。はて、この国では人民は「主権者」ではなかったのだろうか? 疑問に思ってよく読むと、どうやら問題は「人民」のほうだったらしい。

▼「『人民』は中国を想起させる」というコメントもみられた。だが個人的には、「国民=国の民」のように所属を限定しない点で「人民」はより中立的な用語だと感じる。「人民の人民による…」で知られるリンカーンの演説と同じく、現代のアメリカ大統領も「国民」のことは単にpeopleと表現している。「中華人民共和国」の英語表記は「People’s Republic of China」である。

▼世界的には民衆を表すのに「国」にあたる語句は付さないのが一般的であるようだ。むしろ「国民」のほうが一部の国に特有の用語に思われるが、それが当たり前だと考える人々が「人民」に違和感を覚えてしまうのだろう。

▼過去には首相も国会答弁で「人民」を使っている。「舌禍」かどうかは、それを言った人物が誰かによって決まるらしい。

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