厨房作業にロボット活用へ実証実験 MCCが業務用カレー提供

エム・シーシー食品(MCC)は、川崎重工業が開設したレストラン作業をロボットが行うことを目標とした施設「AI_SCAPE」のメニューで、業務用商品「香味野菜のビーフカレー」の提供がスタートしたと発表した。一方で同施設は「今後、MCCとのコラボメニューを順次展開していく」としている。

両社の本社はともに兵庫県神戸市で、MCCは23年で創業100周年、同施設は23年4月20日でオープン1周年をそれぞれ迎え、同じ神戸で創業した企業間コラボとして今回の提供が実現した。

同カレーは、国産野菜(たまねぎ、にんじん、セロリ)を丁寧に煮出し、白ワイン、ハーブ、スパイスを加えた自然な旨みのブイヨンをベースに独自の香辛料と香味野菜で仕上げたワンランク上の大人の味が特徴。MCCは今回の事例について「少ないオペレーションで簡単に調理が可能ながらも、品質や味にこだわった製品という当社の商品特徴を大いに生かせる」としている。

「AI_SCAPE」は、川崎重工が22年4月に東京・羽田に開設した調理・配膳などレストランの作業をすべてロボットが行うことを目標とした実証実験施設。サービスロボットの作業や動作範囲など実装に必要な各種データの採取を目的に、ロボットが配膳しやすい家具をレイアウトし、人とロボットが共生する社会の実証実験を行っている。営業時間は11~14時、16~19時。定休日は水曜日および年末年始など。また、川崎重工の本社は東京と神戸の2拠点。