伊藤ハム米久HDから業務用新商品 環境に応じて幅広く提案 

伊藤ハム米久ホールディングスは19日、伊藤ハム、米久それぞれの業務用新商品とグループ戦略を発表した。

「値上げ状況下で、いかに得意先さまのコストダウンにつなげていくかが提案の中心」(米田雅行常務)として、価格が下げられない中で、オペレーションコストや食品ロスなどの削減につながる新商品を投入するとともに、業務用市場が抱える様々な課題に対し「幅広い提案が当社の強み」(青木純一加工食品事業本部マーケティング部長)とし、コロナ禍の市場環境がどのような状況下でも、環境に応じて幅広く提案していく考えを示した。

伊藤ハムの基本戦略は①ベーシック商品強化②新たな価値観・生活者意識への対応③オペレーション課題解決商品――の3本柱で新商品18品とリニューアル22品を順次投入する。

消費者がウインナーを購入する際に重要視する「ジューシー感」をアップさせた「NVあらびきポークウインナー」は、新たに1本約18gを追加し、既存の約14gから約50gまで6アイテムに拡大。グランドアルトバイエルンや、ミンチ目を6ミリから8ミリにリニューアルした「超あらびき」規格の「GZポークソーセージ」シリーズなどと合わせて、得意先の袋パンやホットドッグなど様々なメニューに幅広く提案していく。

また、汎用性の高いロースハムやベーコンはさらに少量目の1パック200gを導入し、食材ロス対策を推進。

オペレーション対応は、既存で人気の「IQF」(個別急速凍結)はチキン、ソーセージ、ベーコンそれぞれラインアップ。冷凍のまま使用できるのでオペレーションの効率化など、同商品を使用することで食材ロスゼロ、解凍時間ゼロ、カット時間ゼロを訴求していく。

米久は「物価上昇対策」「オペレーション効率化」「惣菜向け商品強化」を主軸に新商品6品、リニューアル9品を投入。

「ちっちゃなハンバーグ」は、鶏肉を主原料にすることでコストを抑制。小さいサイズでメニュー頻度アップを訴求する。

「もちっとつるんぷっくり水餃子」は、商品の両面が膨らみぷっくりした手包み感が特徴。鍋需要のほか、ぽん酢で食べるなど幅広いメニューに使用できる。