炭酸飲料に特化したとろみ調整食品が登場した。クリニコが9月20日から医療・介護施設限定で発売した「つるりんこシュワシュワ」(2.5g×30本)がそれだ。
嚥下機能の低下により、飲み込みにくいと感じられる人向けのとろみ調整食品。とろみをつけたいペットボトル入り炭酸飲料に加え、振るだけで炭酸感を残したままとろみがつけられる点が最大のポイント。実際、スティック1本(2.5g)を350㎖の炭酸飲料に加えて30秒程度振り、冷蔵庫で3時間程度冷却するだけ。
これまでは、とろみ調整食品を加えて振る際、いくつかのコツが必要だったり、開栓時の炭酸飲料の吹き出しを抑えるため半日程度冷蔵庫で落ち着かせる時間が必要だったが、今回の新製品は、より手軽に炭酸飲料へのとろみ付けを可能にした。
炭酸飲料というと若者に好まれる飲料という印象が強いものの、国立長寿医療研究センター老年内科の前田圭介氏(医師)が実施した高齢者の嗜好調査アンケート(2021年、インターネットにより全国1千100人)によれば、56.6%が過去1か月間に炭酸飲料を飲んでいると回答。仮に炭酸飲料を飲むことを禁じられた場合「受け入れられない」と回答した人は60.5%に及ぶなど、高齢者でも炭酸飲料へのニーズが高いことが分かっている。