マーケティング調査会社インテージが7日発表した小売店販売データによると、値上げが本格化した今年7月の小麦関連食品の店頭平均価格は、20年に比べて軒並み二ケタ上昇。6月との比較でも1~4ポイント拡大しており、値上げ局面が続く中、店頭での販売価格の高騰が進んでいる実態が明らかになった。同社は、調査結果について「輸入小麦価格の高騰が家庭の食卓に大きなインパクトを与えている」と分析している。
小麦粉は20年比113%。今年1月以降、7か月連続で5%以上店頭価格が上昇。食パン、スパゲティはいずれも今年初めて110%を記録したほか、5月まで価格が落ち着いていた袋ラーメンも112%、カップラーメンも110%と上昇した。また、PB商品のシェア(金額ベース)をみると、食パンが21年1月から2.9ポイント増の16.8%、カップラーメンも3.7ポイント増の15%といずれも拡大。カップラーメンに関しては「(NBの)カップラーメンの平均価格が値上がりした時期から数字が上がっている」として、ユーザーが比較的安価な商品が多いPBにシフトした実態がうかがえる結果となった。
今回発表した小売店販売データは、全国約6千店舗が対象。調味料、主食、嗜好品の3カテゴリーで計12品目の価格について調べた。小麦関連以外でもマヨネーズが121%、砂糖が111%、醤油が113%になるなど、値上げの動向を数値で可視化している。