変革の真っただ中で

「毎月のように何らかの価格が上がる」。取材時に聞く各社の声だ。今春にやっとの思いで値上げした企業も検討した時点からさらに上がり、「ボリュームが増す年末までに再度の値上げもやむなし」との声も聞かれる。

▼総務省発表の6月度の消費者物価指数(生鮮除く)は101.7%で、前年同月比2.2%増とこのほど発表された。政府と日銀が目標に掲げる物価上昇率2%を超えたのは今年4月から3か月連続。原材料価格高騰の緊急事態下にあって超えるのは皮肉な話だが、このたかが2%に思える数値も、これほどの緊急事態でこんなにも食品界各社が苦労した末の数値だったのかと、気づかされた面もあった。

▼ある業務用卸トップは、学校給食の入札は基本学期ごとが多いが、これを一部で月ごとにお願いし受け入れられているという。

▼原材料価格高騰の終焉が見えない中、さまざまな形が変わっている。食品界の歴史の中で、われわれはその変革の真っただ中におり、弊紙はそれを伝えていく。弊紙が半年ごとに発刊する「食品グラフ」は、直近半年の食品界の主要な動きのダイジェスト版。ご一読を。