新田ゼラチン 新規たんぱく質原料を供給 溶解性高くあらゆる食品に

新田ゼラチンはこのほど、新たなたんぱく質原料「イージープロテインBBP」の供給を開始した。一般加工食品にも広く使えるたんぱく質原料として食品メーカーに提案する。

同素材は牛由来のコラーゲンを加水分解し、低分子化したもの。ホエイプロテインや大豆たんぱく原料と比べ、優れた溶解性と低粘度な物性で加工しやすい特徴がある。85%以上はたんぱく質で、スムージーやみそ、こんにゃく、チョコレート、しょう油、パスタソースなどへの利用が可能。国内工場ですべて生産し、スピーディーかつタイムリーな体制で安定供給する。

新田ゼラチンでは、ゼラチンの製造に用いる牛骨を「イージープロテインBBP」でも用いており、同社の固有技術と独自の調達網を駆使し、持続可能な原料調達と製品供給を実現できる強みがある。

ここ数年のたんぱく質補給食品は、アスリートやボディービルダー、美容や美しい体形を望む女性だけでなく、健康維持を目的とした一般消費者の需要増が目立つ。こうしたすそ野の拡大とともに、市場には従来の粉末飲料のプロテインのみならず、バータイプのたんぱく質強化食品、たんぱく質含有を訴求した食品や菓子などが次々と登場している。2019年のたんぱく質補給食品市場規模は1千750億円(前年比10.5%増)まで成長。以降も右肩上がりで伸長しており、22年には2千80億円まで拡大する見通しだ。

一方、ホエイや大豆由来のプロテイン原料は、世界的な需要増から相場が急騰。海上輸送費や物流費、包材価格、エネルギーコスト上昇も相まって、価格は高止まりの状況で推移。「イージープロテインBBP」はホエイや大豆などを由来とした従来のプロテイン原料と比べ価格は安定しており、コストを抑えることが期待できる。同社では「イージープロテインBBP」を使った顧客に対して、各種食品へのレシピ開発や試作品製作を提案する専門技術者を配備。原料供給だけでなく共同開発的なサポートの依頼にも対応する考え。

同社は国内ゼラチン販売シェア約6割のトップサプライヤー。食品業界向けには、食品・菓子メーカーやCVS向けにゼラチンをはじめとした製品を販売しているほか、ヘルスサポート領域ではコラーゲンペプチドなどを供給している。同素材のランディングページを通じ、機能・スペックや用途紹介、資料のダウンロードなどが行える。