加藤産業は13、14の両日、神戸国際展示場で「第45回春&夏の新製品発表会」を開いた。2年ぶりの開催となる今回は、得意先約2千人が事前登録。前回(2020年春夏)を7社上回る507社が出展した。内訳は常温317社、低温75社、酒類115社。出展アイテムは6千741点(うち新製品1千545点)で前回より約1千600点増え、過去最多となった。「2年ぶりのリアル開催で、出展メーカーからの引き合いが増加した」(松浦博幸社長室長)。
今回は会場を大きく2つに分け、コーナーごとに入退場者数を管理するなど混雑を避けるための工夫や、検温証明シールの発行、試食エリアの設置などの感染防止対策を施した。
テーマコーナーでは、コロナ禍で人気を集めるキャンプ用の食材にスポットを当てた。簡単調理の即席麺やティーバッグから、「チャレンジメニュー」としてチーズフォンデュや燻製用商品まで広く提案。
また、旅行に出かける機会が減り人気が増しているご当地フェアを意識し、大河ドラマの舞台となる神奈川、西九州新幹線が開業する長崎・佐賀など今年注目を集めそうな地域の商材を並べた。
各支店の推奨品など全国の地域商材を集めたディスカバリーニッポンのコーナーには52社が出展。秋田の名水を使ったニテコサイダーを販売するあきた美郷づくりは、「まだ知名度の低い西日本に向け広げたい」と意気込む。香川県善通寺市のまんでがんは、容量の5分の1がもち麦の「ご飯がいらないキーマ風もち麦カレー」を紹介。「そのまま食べても満足が得られる」とアピールしていた。
加藤産業オリジナルの「Kanpy」コーナーでは、人気フレーバー「白桃」の紙カップジャムや、沖縄産のパインアップルを一口サイズにカットした缶詰など新商品の訴求に力を入れていた。
◇ ◇
菅公博常務の話
感染対策を施し開催することができて良かった。私どもだけでなく、得意先や仕入先も同じ思いだと考えている。
商品の価格改定が進んでいるが、その要因は一つではない。現場では理解を示してもらっているので、これまでよりは浸透しやすいと思われるが、売場にどこまで反映できるかについてはまだ見通せない。