ロッテ中央研究所噛むこと研究部の新谷哲平さんは11月24日、千葉市科学館7階企画展示室(千葉県千葉市)で開催されたトークイベントに「おかしの先生」として登場し、小中学生や保護者ら約50人に向けて商品開発の仕事内容やガムなどを通じた噛むことの効果をわかりやすく伝えた。
イベントは、千葉市科学館が、同館9階のテクノショップで4月から12月14日にかけて展示しているロッテの「噛むこと」に関する情報から着想を得てロッテに相談したことがきっかけとなり今回初めて開催された。

取材に応じた同館事業課教育普及企画グループグループリーダーの松尾知さんは「ロッテ(ロッテホールディングス)さまは千葉ロッテマリーンズの親会社であり千葉県に関わりのある企業さま。『噛むこと研究室」』に力を入れていることから、噛むことが健康につながっていることを紹介したいと最初に考えた」と振り返る。
松尾さんが相談をもちかけたところロッテから快諾が得られ中央研究所の新谷さんに白羽の矢が立った。
「お菓子の研究というのは憧れの職業の1つであるので、お菓子の研究者から直接お話を聞けるのは市民にとっては夢のようなことで、とても有難かった」と感謝の意を表する。

新谷さんは2018年の入社後、チューインガム課に配属され24年から現職。子どもを含め一般人に講演するのは今回がほぼ初めてというが、手慣れていた。時折、子どもたちと掛け合いながら話に引き込んでいった。
ロッテの研究職は開発研究と基礎研究に大別される。
開発研究員の一日は、8時30分に始業して9時に試食する。「普通は始業であいさつした後にメールを確認するが、開発の仕事では先にお菓子を食べる。その理由は時間が経つにつれ舌が疲れてしまうため。舌が疲れてくると繊細な味が分からなくなる」と説明する。
試食の際に研究員同士でやりとりする評価ワードを習得するのに時間を要した経験や、商品ができるまでに原料会社や工場、マーケティング部など様々な部署の人たちとのコミュニケーションが欠かせないことにも触れる。

後半は噛むことの効果について講演。子どもの口が開きっぱなしになる「お口ぽかん」の状態は、歯並びが悪くなる・口腔内の衛生環境が悪くなる・鼻呼吸できないなど、食べる・話す・呼吸する面で問題が起こりうるという。
「お口ぽかん」は、舌や口周りの筋肉の弱さが一番の原因とされることから、舌や口周りの筋肉を使う遊びとしてフーセンガムやシャボン玉、くちぶえを紹介。
新谷さんが「ガムを噛みながら勉強すると集中力も上がると言われており、ガムをかみながら算数の勉強をすると算数のテストの点数がアップするらしい」と述べると、子どもたちからは驚きの声が上がる。
食後に20分ガムを噛むと熱産生が高まりカロリー消費が増加することも実体験を交えて紹介した。
約1時間の講演を終え新谷さんは「ロッテのファンになっていただけたら嬉しい。お店を訪れたときに『あのロッテ』だと言っていただけるような良い体験になったらいいと思っている」と語る。


