6.4 C
Tokyo
5.1 C
Osaka
2025 / 12 / 28 日曜日
ログイン
English
飲料系飲料キリン初、子ども向け「プラズマ乳酸菌」入り飲料を新発売 子ども自らが進んで飲みたくなるような味わいやパッケージを志向

キリン初、子ども向け「プラズマ乳酸菌」入り飲料を新発売 子ども自らが進んで飲みたくなるような味わいやパッケージを志向

 キリンビバレッジは17日、子ども向け「プラズマ乳酸菌」入り飲料「つよいぞ!ムテキッズ」(以下、ムテキッズ)を新発売して、免疫ケア層の裾野拡大を図る。

 同商品は、子どもの飲用を想定して開発した「プラズマ乳酸菌」配合商品としてはキリン初の商品。子ども自らが進んで飲みたくなるような味わいやパッケージを志向した。

 16日に行われた新商品発表会に登壇した鈴木郁真執行役員マーケティング部長は「幼少期に歯磨きやうがいといった健康習慣を身につけると、大人になっても当たり前の習慣になっていく。飲み物を通じた免疫ケア習慣も、子どもの時から当たり前にしていただくことで、大人になっても続けていただく」と語る。

キリンビバレッジの鈴木郁真氏(左端)、遠藤楓氏(右端)
キリンビバレッジの鈴木郁真氏(左端)、遠藤楓氏(右端)

 市場に、子どもの体調管理に良いイメージと子どもが楽しく飲めるイメージの両方を満たす商品が皆無に等しいとの見立てのもと「親が一方的にやらせる健康習慣ではなく、子どもが進んで取り組む健康習慣を作ることで、子どもの健康飲料市場を創造する」と力を込めるのは、遠藤楓マーケティング部ブランド担当主任アシスタントブランドマネージャー。

 メインターゲットは3-8歳。味わいは子どもにとって身近で、「プラズマ乳酸菌」と味覚の相性のよさを踏まえヨーグルトテイストに仕立てた。

 1本(125ml)当たり、子どもの適量とする500億個の「プラズマ乳酸菌」と鉄分1.5mgを配合。機能性表示食品は未成年者を対象としないことから、機能性表示食品ではなく、子ども専用健康飲料として発売する。

 パッケージは、小学館の漫画雑誌「月刊 コロコロコミック」編集部と共同開発した「ムテキッズ」をデザインした。
デザインは全4種類あり、どれも子どもの“好き”と“自分らしさ”を表現した。

 共同開発の理由について、遠藤氏は「当社はこれまで大人世代を対象とした商品開発が多く、子どもの心をつかむ知見が無かった。そこで、子どもの心をつかむプロでの編集部さまに入っていただいた」と説明する。

 グループ社の社員およそ80人の協力の下、約100人の子どもから中味やパッケージデザインについて意見を募り、開発を進めた。

 「お母さん達が安心できるデザインは他の案にあったが、子ども達から圧倒的に人気だったデザインを採用した。小学館さまから、子どもが理屈抜きで好きと思うための知見や、子どもの間で話題になる“勝ちパターン”を教わった」と振り返る。

 新市場の創造に向けて、発売に合わせて積極的なマーケティングを展開していく。

 6月13日発売の「月刊 コロコロコミック」7月号からは、「ムテキッズ」が登場する漫画の連載をスタート。パッケージに描かれているキャラクターを活用することで、子どもたちに愛着を持ってもらう。

 夏休み期間には「イオンシネマ」で公開される子ども向け映画で広告を放映し、帰り道に商品を思い出してもらうという流れを作る。
 「店頭調査などを行うと、子ども達は保守的で新商品よりも飲んだことがある商品を欲しがることが多い」ことから、最初の飲用体験創出に注力する。

 行政と連携し、小学校・保育園・幼稚園で10万人を対象にサンプリングを実施。全国6か所で大型イベント、販売店の店頭500か所で試飲イベントを行う。

 代理購入する親に関心を持ってもらうために、デジタルでも広告展開を予定。信頼感の根拠として、公益財団法人日本学校保健会の推薦用品として認定を受けたことも訴求する。

 プロモーションのほか、子どもの健康を重視する風潮を追い風と捉える。

 遠藤氏は外部データを引き「15歳未満の子どもの数は2020年から24年にかけて7%減っている。しかし、乳幼児飲料の市場規模は4%拡大している。これは、子どもの数が減っているため一人当たりにかけられる金額は増えていることや、飲料に栄養補助の価値を求めるお客様がいるからだと考えられる」との見方を示す。

 共働き世代の増加に伴い、子どもの健康への支出も増えると予想する。
 「子どもにかけるお金は教育費が主になってくるが、子どものやりたいことを実現するには健康が資本という考え方が今後浸透する」とみている。

 今後は新たな子ども向け健康飲料を検討する。
 遠藤氏は「将来的に『ムテキッズ』を中心とする商品群で、5年から7年ほどかけて、子ども向け飲料のナンバーワンとして100億円規模を目指す」との青写真を描く。

 販売チャネルは、特にファミリー層が多い地域として、東北を除く本州と四国のイオングループ内一部企業の約500店舗。消費者の反応を見て、チャネルを順次拡大する。3本パックで税抜希望小売価格は300円。

関連記事

インタビュー特集

小川珈琲、バリスタ育成とコーヒー産地での活動に先駆的に取り組みブランド力向上 基盤強固に新事業を展開 宇田吉範社長CEOが意欲

9月1日から現職の宇田吉範代表取締役社長/CEOは、バリスタとコーヒー産地での活動に先駆的に取り組み、小川珈琲のブランド力を引き上げた立役者。

米国の認証機関として、米国輸出への総合支援に自信 認証だけでなく、企業の社会的信頼を高める仕組みづくりもサポート ペリージョンソン ホールディング(PJR) 審査登録機関

ペリージョンソン ホールディング(TEL03-5774-9510)は、ISO認証、ビジネスコンサルティング、教育・研修事業を通して顧客のサステナビリティ活動の普及に尽力。

国際的情報豊富な感覚で審査を展開 細分化したフードセクターに精通した審査員多数 SGSジャパン(SGS) 審査登録機関

SGSはスイス・ジュネーブに本拠を置き、試験・検査・認証機関としては世界最大級の規模である。世界115カ国以上に2500以上の事務所と試験所を有し、各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている検査・検証・試験認証のリーディングカンパニーである。

キンレイ「鍋焼うどん」、さらにおいしく進化 自社工場でかつお節を削り出した理由とは 50年のこだわり脈々と

キンレイの冷凍具付き麺「お水がいらない」シリーズが販売好調だ。2010年に立ち上げ、昨24年までに累計2億食以上を販売している。

日本酒「獺祭」輸出4割増 「海外トップブランドが強み」桜井社長

清酒「獺祭」の輸出が世界各国で伸びている。前9月期は総売上高213億円(前年比9%増)のうち、輸出実績(未納税含まず)は79億円、実に4割増だった。