アクセス乾物乾麺市場開発研究会(AK研)の第6回総会が5月8日に開催され、会員企業が全国から参加した。
日本アクセスが19年に設立した同会。同社の卸機能と全国のメーカーや生産者とのつながりを生かし、乾物・乾麺市場の発展を目指している。あいさつした日本アクセスの服部真也社長は、今期の同社組織改編について説明。家庭用と業務用を同じ組織で管轄することを報告した上で「家庭用・業務用というプロダクトアウトの発想ではなく、垣根のないマーケットインの発想で商品の拡売に努めたい。市場の変化を的確に読み、スピーディに対応することで、まだ乾物・乾麺市場は拡大できると確信している」と述べた。
AK研の会長を務める同社執行役員の淵之上明生氏によれば、会員159社を合わせた24年度販売実績は前年比107.7%と続伸。
約3%増の市場を上回ったことについて淵之上氏は「会員各社の多大な協力があってこそ。当社としてもこれに負けないよう皆さまに応え、AK研を盛り上げていきたい」と述べ、5月17日から行われた「The乾麺グランプリ2025Tokyo」をはじめ、多彩な企画で市場活性化に取り組む考えを述べた。
乾物乾麺MS部長の石川雅成氏がAK研の活動を報告。部会のデリカ・外食流通開発研究会では、PC・CKセンター保有企業への提案を強化したほか、生産量が減少している原料について新たな産地開発や代替商品の開発を提案。
加工食品メーカー向けに乾物乾麺の原料を提案する原料販売研究会では今期、冷凍食品メーカーを中心に全温度帯のメーカーへのアプローチを強化する方針だという。またマーケティング研究会では乾麺グランプリの店頭展開を強化。需要期に乾物乾麺の喫食頻度を上げる企画の発信にも取り組む。
人材雇用支援システムを展開するHRソリューションズの武井繁社長が、人材の獲得に向けたノウハウを講演。「(人材獲得には)人を集める、選ぶ、生かすの3工程がある。人手不足の今は、選ぶのは応募者の側。でも多くの会社は『選んでやる』という態度で、これを転換するのがスタートライン」とした上で、採用の成否だけでなくその後の業績にも影響する面接の重要性を強調した。
AK研の副会長を退任する兵庫県手延素麺協同組合の井上猛理事長、にんべんの髙津伊兵衛氏によるあいさつ、記念品贈呈を実施。締めくくりにあいさつした副会長の長澤重俊氏(はくばく社長)は「昨年のAK研は107%の実績を達成。有言実行に敬意を表する。組織の力でマーケットを開いていけるのはありがたいこと。お互い今後も力を合わせ頑張っていきたい」と述べた。
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