16.8 C
Tokyo
13.9 C
Osaka
2025 / 11 / 17 月曜日
English
トップニュース“サラダ以外”の用途つかむマヨネーズ・ドレッシング タルタルが家庭の食卓に進出、バラエティー化進む
2025台湾食品調達商談会 in Osaka by 台湾貿易センター

“サラダ以外”の用途つかむマヨネーズ・ドレッシング タルタルが家庭の食卓に進出、バラエティー化進む

2024年の家庭用マヨネーズ・ドレッシング市場は前年比1.4%増(本紙推定)。マヨネーズは金額ベースだけでなく物量でも前年超え。ドレッシングは金額ベースほぼ横ばいで着地。24年は野菜価格高騰などもあったが、需給に与える影響は限定的だった。タルタルソースなどバラエティーも広がり、市場は活性化している。

マヨ・ドレはサラダ用途だけでなく、炒め物やタレなど汎用調味料としての利用法が定着。サラダ以外の用途はマヨネーズで50%を超え、ドレッシングでは20%まで拡大している。

原材料や資材、各種コストアップの影響を受けながらも堅調に動いた家庭用マヨ・ドレ市場。マヨネーズをベース材料としたタルタルソースも順調に伸び続けている。ここ数年、フライはもちろん、ハンバーガー、ピザ、グリルなどタルタルソースを採用した外食メニューが増加。家庭内利用の伸びにもつながっている。外食でタルタルソースを使ったメニューが増え続ける背景には、調理現場の人手不足がある。手間いらずのタルタルソースへの切り替えが増えたことも好調の要因だ。

内外で需要が拡大する中、メーカーもレモンやいぶりがっこなどの新たなフレーバーを用意し、タルタルソースはバラエティー化している。キユーピーでは昨年、夏に合うタルタルをコンセプトに市販用「具だくさんレモンタルタル」を発売した。鶏のから揚げなどでの利用を想定し、レモンの爽やかさとタマネギの食感を生かし夏場の需要を喚起。1年で約250万本を売り上げるヒット商品になった。カキフライ、エビフライ、チキン南蛮など、冬に集中していたタルタルソースの需要は、鶏のから揚げへの利用が進み、夏場にもピークが分散された。

キユーピーは、家庭用と業務用を合わせたタルタルソースの売上高が70億円。これを28年度には100億円まで成長させる計画だ。特に今年は「キユーピーマヨネーズ」発売100周年が起爆剤になりそうだ。

理研ビタミンでは2月に「リケンのノンオイル ノンオイルタルタルクリーミー」を投入した。タルタルソースに不満がある人が訴える「カロリーの高さ」「メニューが限定される」「使い切れない」といった点を解決する商品として発売した。

担当者は「タルタルソースが並ぶマヨネーズの棚に入っていることが多く、ドレッシング以外の棚でも『リケンのノンオイル』を訴求できている。想定を上回る初動で、一時期は欠品するほどだった」と振り返る。マヨ・ドレ市場はバラエティー性が増している。市場が活性化することで、まだまだ勢いは続きそうだ。

関連記事

インタビュー特集

カゴメ次期社長 奥谷晴信氏 国内、新たな成長軸を模索 国際、M&Aも視野に成長を

カゴメの次期社長(2026年1月1日付)に内定した奥谷晴信現取締役常務執行役員(一部既報)。アジア事業カンパニーやグローバルコンシューマー事業部、国際事業本部などキャリアの多くを国際事業に携わってきたが、21年以降は国内事業でも手腕を発揮。

ウーケ 花畑佳史社長 パックごはん、第4工場が来春本格稼働 国内外に新規拡大増やす

利便性と品質向上により、年々市場を拡大するパックごはん。最近はコメ価格高騰の影響や防災食への利用増加が相まって、需要はさらに伸びている。

明星食品 新提案「麺の明星 主食麺宣言!」 4つの軸の袋麺アレンジで食事性アップ

明星食品は、こだわりの麺技術で開発した商品ラインアップを全面に押し出し、新たに「麺の明星 主食麺宣言!」と銘打ったプロモーションを大々的に展開している。

イチビキ 中村拓也社長 豆みそ・たまりNo.1の矜持を 人口減睨み業務用・海外強化

安永元年(1772年)創業の醸造・食品メーカー、イチビキ。今年6月20日付で同社社長に就いた中村拓也氏は、98年入社。

「大豆ミート」対談 マルコメ・日本製鋼所 次世代型食品へ課題と提言

健康志向が高まり、プラントベースフード(PBF)にも関心が集まる中、2023年9月に大豆ミートメーカー5社が発起人となり、「日本大豆ミート協会」が設立された。

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点

〈持続可能性追求するアイルランドの食料生産〉シーフード編①大西洋の自然が育む恵み 海洋資源の保護に重点