カゴメは、“植育から始まる食育”をテーマに、野菜を育てる楽しさを学べる体験型イベント「不思議の畑とトマトの樹」を4月25日から5月4日までの10日間、東京都世田谷区玉川の二子玉川ライズガレリアで行っている。
「都会に住む子どもたちは、デジタルとの関りが多く、土に触れる機会は少ない。都市型の暮らしの中で、イベントを通して野菜栽培の楽しさ知り、農体験をするきっかけにしてほしい」とブランドコミュニケーション部CXグループの田口るみこ氏。イベントは4年前から行われ、今年は福岡会場に続き、2回目の開催となった。
様々なコンテンツが用意されたが、社員15人を含めた関係者が来場者への接客にあたったが、最大の目玉は会場中央に植えられた高さ約4mの巨大なトマトの樹。10月に水気耕栽培で育てられた樹には1,000以上の実(高リコピントマト)がなり、実際に来場者が収穫できるシンボルツリーとして設置。その他、薄皮トマトの「ぷるるん」、袋栽培やプランター栽培がしやすい初心者向け品種の「こあまちゃん」を紹介。トマトジュース専用品種の「凛々子」は、農家の作業負荷軽減のために開発されたヘタが茎に残るジョイントレストマトとして、収穫疑似体験コーナーで紹介された。

「普段、カゴメの商品に接しない人でも、トマトの樹をフックにコミュニケーションにきっかけになってほしい」という思いから各種のトマトが展示され、親子連れなど多くの来場者で賑わった。来場者の中には、トマト畑の管理についての専門的な質問もあり、契約農家とカゴメのフィールドグループの二人三脚で畑の管理を行っている旨を説明する場面も見受けられた。
「不思議の畑大冒険」では、「苗植え」「芽かき」「受粉」「収穫」の4つのミッションをクリアした人には、先着で自宅で育てるミニトマトの苗「こあまちゃん」をプレゼント。クイズや謎解きで野菜を楽しく学べる「ナゾときミッション!野菜先生からの挑戦状」や、オリジナルストーリー「不思議の畑のアリス」のキャラクターを探す「集めよう!野菜の友達スタンプラリー」、巨大すべり台や土堀りができるキッズ向けコーナーなど、大人も子ども楽しめる多彩なコンテンツが用意された。

会場を訪れたカゴメの山口聡社長は、「2022年から実施しているイベントだが、野菜を育てる楽しさを学んでほしいため、にんじん収穫体験コーナーなど新たなコンテンツも開設、改善しながら、イベントそのものを進化させた。野菜好きの人が野菜を好きになったきっかけの一つに、子どもの頃の栽培・収穫経験があるという調査結果もでている。子どもたちには将来、野菜好きになってほしいという思いから、新たな体験コーナーも開設した」と説明。一方、野菜の高騰については「この先も気候変動が続き、野菜高が続くことが予想される。今年は生鮮野菜の代替として野菜ジュースや野菜加工品の摂取を店頭で提案して行く。昨年は野菜摂取量が過去最低だったが、摂取しない理由に『野菜は高いから』があがった。野菜ジュースや野菜加工品を上手に取り入れることも野菜高対策の選択肢の一つだろう」と語った。
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