セブン-イレブン・ジャパンは、店舗の買い回りや買い上げ点数アップに大きな効果をみせている「できたて」商品のラインアップを強化し、取り扱い店舗を拡大する。26年2月までに、パンや焼き菓子などを焼成する「セブンカフェ ベーカリー」の焼成機を約1万2500台(1店舗に2台設置する場合も想定)、淹れたての紅茶を提供する「セブンカフェ ティー」のマシン約2000台(約2000店規模)を導入予定だ。
同社が今年1月から埼玉県内の29店舗で実施した「できたて」商品の拡大テストでは、ピザやクロワッサンなど「セブンカフェ ベーカリー」の新商材と「セブンカフェ ティー」でカウンターを充実させた結果、売上、荒利、客数の増加、買い回りに大きな手応えを得た。
3月26日の戦略説明会で羽石奈緒執行役員商品本部長は「埼玉のテスト店舗では新シリーズの投入でカウンターを非常に充実させて、できたて、挽きたて、熱々の商品を提供した。全体の荒利を上げる効果を確認できたことに加えて、サラダやおにぎりと一緒に購入するなど買い回りも一気に増えた。われわれが目指すワンストップショッピングに近づくような変化がみえている」と期待感を示した。
テスト店舗では、できたて商品の拡大後も既存のカウンターファストフードがほぼ落ちずに、新商品分が上乗せされたことで売上が増加。できたて商品拡大後の1月9日~3月16日の売上平均については、拡大前の11月に比べて3.2%増となり、客数は4・2%増えた。
さらに、宅配サービス「7NOW」の利用件数も埼玉地区平均より約1.5倍に伸長。なかでも「お店で焼いた」シリーズの焼き鳥やクッキー、メロンパンなどを中心に売れ行きが良く、「来店されたお客様の購買行動が変わり、来店されないお客様も外から注文していただけることで、お店の使い方の幅が広がる」など手応えを得た。
同社は22年に全国発売した「お店で揚げたカレーパン」を皮切りに、「お店で揚げたドーナツ」(九州・北海道を除く全国)、「セブンカフェ ベーカリー」(25年3月末時点で約1900店)を展開。現在、埼玉の29店舗で「セブンカフェ ベーカリー」の新商材と、淹れたての紅茶「セブンカフェ ティー」をテスト展開している。
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