日本いりぬか工業会は2月10日に今期の通常総会を開催した。
あいさつした足立昇司会長(伊勢惣専務)は「昨年は猛暑や天候不良から野菜が高騰した。ぬか床は野菜あっての食材。野菜が高いと売れ行きが伸び悩んでしまう。今後も価格は戻らず、このまま高い相場が続くのではという意見もあり、厳しい市場環境だ」としたうえで、反転攻勢に向けて加盟各社の協力を求めた。
議事では、昨年に実施したSNSキャンペーンの結果を報告。野菜だけでなくさまざまな食材によるぬか漬けレシピをXやFacebookで募集し、一般消費者からの反響とともに一定の成果が得られたことが説明された。
今期の事業方針としてリモート形式による情報交換を数回開催することを検討したほか、WEBサイトの開設やSNSの活用についても意見が交わされた。また西日本のメーカーを中心に構成される全国ぬかづけのもと工業会との関係についても、コロナ期間中から途絶えていた交流事業を再度活性化させる方向で動いていることが報告された。
役員の改選が行われ、新会長に大川食品工業(静岡県沼津市)の大川博泰社長を選出。大川氏は「当会は懇親会が多いが、もっと情報交換する場にしていきたい。日本の食文化を守らねばならないのはわれわれにも漬物業界にとっても同じことで、漬物の業界に対してもっと何か発信していけないだろうか。みなさんのアイデアをお聞かせいただきたい」と呼びかけた。
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