大森屋は2月、新商品5品(ふりかけ3品と海苔2品)を発売する。
緑黄野菜、小魚などの人気商品を揃える「おいしく元気」シリーズには、「鮭と海藻ふりかけ」が加わる。同社のアンケートでは、子どもに海藻が不足していると答えた親が7割おり、特にひじき、海苔を食べさせたいという回答が多かった。
その結果を受け、わかめ、あおさ、昆布を加えた5種類の海藻と子どもが好きな鮭を合わせたふりかけを開発。カルシウムや鉄、食物繊維も配合する。緑黄野菜ふりかけと同じ紙パッケージ。内容量42gで標準小売価格(税抜・以下同)260円。
コメをはじめ食品の価格上昇が続く中、節約志向に対応した価格設定のふりかけを提案。たまごそぼろとごまを使った「ごまたまふりかけ」で、濃い口かつお味、韓国風甘辛味の2種類を揃える。
濃いめの味付けにより、少量でも満足感が得られるのが特徴。各20gで140円。「市場では149円以下の商品が売れており、その価格帯に新商品を投入し売場を獲得したい」(営業企画部)。
海苔は早摘みの焼海苔と味付海苔をそれぞれ発売する。「有明海産早摘み焼海苔」(板のり7枚)は上質な有明産に限定。「兵庫県産早摘み味付のり」(10切40枚)は海苔質がしっかりとした兵庫県産を使い、北海道産真昆布と本醸造醤油のタレで味付けた。価格はオープン。
なお、売上目標はふりかけ3品が4億6100万円、海苔2品が1億9900万円。
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稲野達郎社長は海苔の現状について次の通り話している。
海苔が昔のように採れる時代ではなくなった。様々な商品が上がっているので値上げはある程度認めてもらえるが、その先の消費者にどこまでお金を出してもらえるか。
消費者にはこの食品はここまで出せるという上限があり、海苔だと500円、高くても700円までではないか。いくら厳選した上質なものですよと言っても、1000円や1500円のものは特別な高級店でしか売れない。そのような中でいかに工夫するか。メーカーとして知恵の使いどころである。